ようこそ日和学園へ
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ムシャッ。
「行ってきますううっ!!!」
バタンッ。
今日から日和学園という学校に通う、桶屋沙亜はショートな茶髪に芯の強そうな眼をした外見の女の子。漫画のようにパンをくわえ走っている。今日初めて登校だっていうのに遅刻してしまいそうで急いでいるようだ。ハッハッ…と荒い息遣いになってくる。しかし走る。
「あ、あれ…?」
タッタッタッタッタッ…
沙亜は誰かが走ってくる音を聴いた。友達の望江の家の方向からだ。
「望江ちゃん!望江ちゃああぁん!!!」
沙亜は叫んだ。すると
「太子!?いるんですかっ!?!?」
と声が聞こえてくる。望江では無かったようだ。
「誰…?の声…!?」
でも沙亜は声の主が気になり、学園の校門を過ぎても声のする方向へ向かう。しかし。
ビュウゥウウウゥウウッッ!!!!
「きゃあっ!何これっ…突風っ…!?」
突風が進行方向から吹いてきた。物凄い風圧で目が開けられない。
そして、しばらくその場に立っていると、目も開けられない程の突風はピタリと止んだ。
「止んだの…?」
沙亜は目を開けた。
バァンッ
何かとぶつかったような音がした。
そして沙亜の意識はふっと消えた
しばらくし、自分を呼ぶ声がする。
「…ぶで…か!?だ…ぶですかっ!?だいじょうぶですかっ!?」
「う…あ…だ…れ……?」
沙亜は意識を戻す。しかし沙亜は混乱した。
見たこともない場所、一度も無かった状況…見たことが無い目の前の子に。
その子はサラサラの茶髪に、澄んだ眼、肌触りの良さそうなとても可愛い子だった。
「良かった…目を覚ましましたか?」
「あの…ここは…どこですか…?」
「日和学園の保健室ですよ。貴女は僕とぶつかって、僕は大丈夫でしたが貴女は意識を失ってしまったんです。」
「ここまで…誰が…ここに私を…?」
「僕が貴女を運んできました」(にこり)
「!?!!!?!?!!?」
沙亜はそれを聞いた途端、ガバッと上体を起こし、赤面しながら頭を下げた。
「ごっ、ごごごごめんなさいいっ!私…重かったよねっ…!?」
「いえ、全然大丈夫です♪軽かったですよ?気にしなくても大丈夫です」(にっこり)
その瞬間、沙亜の心臓の動きが通常の「ドッ…ドッ…」から「ドドドドドドドド」になった。
「ああああっああそっそれならよあったですうううっ」
「あ、そうだ、貴女の名前を聞かせて下さい。僕は小野妹子。」
この可愛い系男子の名前は妹子と言うようだ。
「わ、わわわわ私はっ桶屋沙亜って言うんですっ…」
「沙亜さん?沙亜さん、僕と一緒のクラスですね!クラスまで一緒に行きましょう」
「えっ!?!?あ、ではいいいいいっしょにいきましょううう」
沙亜は呂律が緊張のため全然回らなくなり、さらに赤面する。
「沙亜さん、まだきついですか
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