兄弟姉妹になれたなら
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とある宿屋ロビーの、テーブルを挟んだ向かい合わせの席にて。
「 ────こうしてイングズとエリア二人並んで座らせると、美人兄妹か何かみたいねっ?」
「そうだね、街の中を二人並んで歩いてるだけでも注目の的だし、何かもう、眩しいくらいだよ……」
「確かに金髪と目の色似てるぽいしなぁ? おれ、こんな兄貴と姉ちゃんほしい……!」
「さ、3人してまじまじと見つめないでくれないか。……巫女にも、失礼だろう」
正面からレフィアとアルクゥ、横からルーネスにじぃっと見つめられ、イングズは気恥ずかしいようだがエリアは嬉しそうに微笑んだ。
「 ───ではイングズさんは、わたしの"兄さま"ですね?」
「「「 は………?? 」」」
4人は一瞬驚いて目を見張る。
「わたしが妹では……、ご迷惑ですか?」
「そ、そういう訳では──── 」
しゅん、としたエリアにイングズは少々慌てる。
「じゃあ、おれが代わりにエリアの兄さまに……!!」
「あんたじゃ似ても似つかないわよっ」
名乗りを上げたルーネスを一蹴するレフィア。
「ならエリアは、おれの"姉さま"……!?」
「ルーネス、君何がしたいのさ……」
アルクゥは呆れ気味で、イングズはルーネスをたしなめようとする。
「余り勝手な事を云って巫女を困らせるな、ルーネス」
「ふふ……、そんな事ありませんよ。あなた達はそれこそ兄弟のようで、微笑ましいです」
「そうだろ〜? やっぱ長男はおれだよなぁ!」
「あんたよくそんな事云えたもんねっ、どう控え目に見ても次男坊でしょーが!!」
「え〜、イングズはおれの"弟"だぜっ?」
「 ────── 」
ルーネスはイングズの肩に腕を置くが、その位置は少しばかり高めだ。
「う〜ん……、イングズが弟にしてはルーネスより育ちが早すぎるというか────そういうパターンもありかもしれないけど、ちょっと無理あるよ?」
アルクゥが冷静に指摘するが、ルーネスは納得しない。
「いいんだよ! どうせこの先、おれが背ぇ抜いてやるんだから!!」
「ほう、面白い。その暁には"兄上"とでも呼んでやろうか」
「おぉ! 何なら"お兄ちゃま"って呼ばしてやるかっ?」
「ふふふ……、ルーネスとイングズさん可愛いですね」
「ちょ、エリア何云ってるの、ただのバカよその二人っ」
「僕はどうしたってイングズとルーネスの弟で、三男だろうね……。はぁ」
「あらアルクゥ、それだけじゃないわ? あたしの弟でもあるんだから実際は四番目の末っ子ね!」
「うん、レフィア、それ分
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