暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0688話
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のライブが始まり、俺達はランチャーカタパルトで射出されて予定通りのコースを飛ぶ。
 そしてEX-ギアの背中から放出されている色つきの煙幕。赤、青、黄、緑、紫といったそれらの煙幕が、俺達の飛んだ軌跡に沿って吹き出されていく。
 同時に、歌っているシェリルの衣装が様々に代わり、更には舞台その物も氷の水晶のような物が無数に存在したりと次々に姿そのものを変えていく。
 それを見た観客達の歓声が増し、さらに興奮してテンションが上がって行っているのがここからでも見えた。
 ……なる程、確かにこういう場面を経験した事は無いが、何と言うか一体感とかそういうのは感じられるな。今まで他人の視線を集めた時と言えば、大抵が記者会見の場だったり、あるいは戦闘時のやり取りだったりしたのを思えば新鮮だよな。
 そんな中、飛んでいる状況でふと目に入ってきたのは俺の予想外の光景だった。
 俺達以外の黒人の男が、緊張のあまりだろう。どこか顔を引き攣らせているのが目に入ってきたのだ。
 咄嗟に通信機のスイッチを入れてミハエルに連絡を取る。

「ミハエル、右翼の一番端の男……えっと、名前はちょっと忘れたが、かなり緊張しているぞ。このままだと危険だから一旦下げた方が良くないか?」

 空中をクルクルと回転しながらも、視線だけは右翼の一番端にいる男へと向けながらそう告げる。

『は? お前、この状態で人の顔まで見えるとか……いや、まぁ、いい。おい、大丈夫か? ……駄目だ、聞こえてないな。アルト、隣のお前が面倒を見てやれ』
『ちょっ、待てよ。俺がか!? 今この状況で……うわああああああっ』

 案の定と言うべきか、あるいはタイミングが悪いと言うべきか。
 アルトがそう返事をした途端に右翼の男が急速に左へと寄っていき、アルトと接触する……寸前、アルトが何とか身体を捻って正面からぶつかるのは回避する。だが、完全に衝突を回避出来る事は出来ずに、EX-ギア同士がぶつかって反発するように弾け合い、バックパックについている翼が一部欠け、その衝撃でアルトがシェリルの方へと向かって一直線に突き進む。

「ちぃっ! 加速!」

 現状ではとてもではないがシェリルとアルトの接触に間に合わないと判断し、精神コマンドの加速を使用。そのまま飛行ユニットを全開にしながら下から回り込むようにして移動していく。

「きゃっ!」

 そんな悲鳴と共にステージから落下したシェリル。アルトは予想外の接触事故で体勢を立て直すのに必死で、とてもではないがシェリルに構っている余裕は無い。

『アクセル!』
「分かってる!」

 通信機から聞こえてきた切迫したミハエルの言葉に短く答え、精神コマンドの加速を使い、更には虚空瞬動を使って速度を更に増加させながらシェリルの落下方向へと突っ込んでい
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