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Epos31-B砕け得ぬ闇の使徒〜MATERIAL〜
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てる。

(でも今はそれで良いわ。偽者はあたしの狙い通りに僅かに横にずれるってだけの回避を取ったんだもの)

炎を纏った刃が高速回転してる正面からの迎撃や防御より、側面に回って無防備を晒してる体を狙った方が少ない魔力で撃墜できる、ってね。案の定、偽者はあたしの右側面を陣取って、魔法の発射体勢に入った。偽者がすでに発射体勢に入っていることでの移動制限を受けている今。

「これで高低差のハンデは消えたわ!」

攻撃魔法を発動していることで回避することは出来ず、防御魔法も使えない。これならあたしの攻撃も当たる、はず。

「っ!・・・これを狙って――シュルシャガナ!!」

「イジェクティブ・ファイア!」

スピニングコロナからイジェクティブ・ファイアへと瞬時に切り替えて、冷気の砲撃を発射したばかりの偽者へと火炎の砲撃を発射。先手を取られていたけど、やっぱり属性的な相性もあって後手のあたしの火炎砲撃が冷気の砲撃を蒸発させながら突き進む。

「っ、調子に乗らないでほしいですわ・・・!」

偽者が魔法を破棄して回避に入った。逃がさないっつうの。撃ち終えたことで落下が始まる前に魔法陣の足場フローターフィールドを展開して降り立つ。そしてもう一度ブレイズロードを発動して両脚に炎を噴き上がらせる。

「(次! シャルの法陣結界を・・・!)フレイムアイズ!」

≪フィールドサークル!≫

術者にとっては足場、敵対者にとっては檻となる魔法陣32枚を球体状に展開するアレ。今のあたしの魔法スキルじゃそこまでの数・堅牢さを持った結界は発動・維持は出来ない。だけど、4枚までなら同時発動できるよう、特訓したんだもの。カートリッジを2発ロードして、偽者を囲うようにフローターフィールドを4枚展開。

「もうヒラヒラと逃げ回らせないわよ、羽虫!」

いま立ってる魔法陣から飛び立って、偽者の右前方に展開した着地。すぐさま“フレイムアイズ”を振るって直接斬撃をお見舞いする。偽者は「っく」って呻き声を上げて後退。間一髪で避けられちゃった。めっちゃ惜しい。

「空も飛べない虫は大人しく地べたに這いずり回っていればいいのですわ!」

前髪パッツンになったことに気付かない偽者が怒声を上げて、あたしから距離を取ろうと高度を上げようとした。いま立ってる魔法陣以外の3枚を解除。遅れてその3枚を偽者が向かった上空で再展開、偽者の直上に展開した魔法陣へ飛び立つ。そして偽者の脇を通り過ぎる際に空になったマガジンを機関部から抜いて、ソレを放り投げる。

「っ!?」

魔法じゃないから油断したわね、アイツ。いきなり目の前に飛び出して来たマガジンに驚いて、両腕で顔を庇った。視界を完全に潰すその行為、後悔するわよ。新しいマガジンを装弾して魔法陣に着地。


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