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戦国異伝
第百七十話 信長と信玄その十二
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「暫くは生きて働こう」
「そうして頂ければ何よりです」
「御主としてもじゃな」
「はい」
「そうしたことを思うとじゃ」
 ここでまた言う山本だった。
「御主はよい頃に生まれた」
「そうなりますか」
「武田にとっても天下にとってもな」
「天下にもですか」
「そうじゃ」
 まさにその通りだというのだ。
「まさにな」
「では次の戦も」
「頼むぞ」
「畏まりました」
「さて、ではこの鍋を食ったらな」
 信玄がまた言う。
「今宵は休むぞ」
「はい、では」
「この鍋を食い身体を温めて」
「明日朝早く起きてじゃ」
 そしてだというのだ。
「攻めるぞ」
「わかりました」
 武田も話をした、そしてだった。
 彼等も次の日の戦に気を向ける。織田と武田の最初の正面対決の時がいよいよ迫ろうとしていた。青と赤の死闘の。


第百七十話   完


                       2014・2・5
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