番外編『レーゲン scene1』
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ん」
「そうですか、よかった……さて、つきました、この部屋に博士たちが居ますので」
「案内ありがとうございます。それでは」
私は一瞥しその扉をくぐった。そこは機材が散らばっており、少しほの暗い。その先には一人の男性が機器の前に居た。あの方がスウェン隊長の義父、Drロイか。足元に気を配りながら男性に近づく。
「Drロイ」
「ん?」
Drロイはこちらに気づいた。
「えっと、君がラウラさんだね」
「はい」
「よく来てくれたね、歓迎するよ」
Drロイは笑いながらに言う。すると
「こうして直接話をするのは初めてになるね。君の話はスウェンから色々聞いてるよ」
「た、隊長から?」
肯定を示すようにDrロイは頷く。
「とても素直で、真面目で、何時も自分について来てくれた自慢の部下だって言ってたよ」
そんな……隊長がそんな事を……気づけば私は口元が緩んでいた。いかんいかん……。
「しかし……」
Drロイは少しこちらに近づき顔を覗き込んでくる。
「本当にリズの生き写しだねぇ」
「リズ? 確かDrロイの」
「うん、娘だよ。ラウラさん……リズの生き別れの姉って事はないよね」
「違います」
思わず即答した。そんなに似ているのか? そのリズという娘に……
「おっとごめん、こんな詰まらない話をしに来た訳じゃないんだよね。準備は出来てるよ」
「ではもう完成が?」
「うん」
Drロイは近くの機器へと歩み寄る。
「これが君の専用機になる、SPP02/NS。『シュバルツェア・レーゲン』だ」
ライトが灯るとそこには黒を基調とした装甲に二対の非固定ユニットを装備したISが鎮座している。これが……。
「ストライクの戦闘データを元にし、ストライクのように背部直接装備ではなく、非固定ユニットにストライカーを装備することが可能となった試作機だ。見た目と名前は違うけど、れっきとしたストライクの兄妹機になるね。あとこれ」
Drロイはブック型の端末を手渡す。
「それにレーゲンのデータが入ってる。しっかり目を通しておいてね」
「はい、これ程までのISを私に託してくださり感謝します」
「いいんだよ、君にこれを託すのは僕達の意思だ。スウェンが信頼している君にならこれをしっかりと使いこなしてくれる。僕はそう信じている。
「Drロイ……」
託された。私はこの言葉が胸に響く。
そうだ、私は託されたんだ。シュハイク責任官や皆から誇りを、Drロイ達には信頼を。
私は立派な隊長になって見せる。スウェン隊長が安心してこの部隊を戻って来れるよ
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