番外編『レーゲン scene1』
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ので」
そういい残すと、クラリッサ副隊長は隊舎の方へ向かった。
グレーデュント夫妻……。スウェン隊長の義理の両親で、ストライクの……ストライカーシステムの開発者。私が呼ばれたということはつまり……
「ラウラ」
「?」
不意に呼ばれそちらを向く。そこに居たのは赤髪を型まで伸ばした隊員……
「ヴェッター……」
『ヴェッター』。シュバルツェ・ハーゼの実行部隊、『風の兵士』と呼ばれるチームに所属している。ヴィント・ソルダートとはスウェン隊長、クラリッサ副隊長の推薦で選ばれた三人で構成されてる。
「あたしは認めない!」
「?」
ヴェッターは体を震わせ
「あんたがこの部隊の隊長だなんて絶対に認めない!!」
「ヴェッター……」
怒りの感情がはっきりわかる表情で、何処かへと歩いてくヴェッター。
ヴェッター、一体なぜ……ん?
「お前たち……」
「おはよう、ラウラ」
「朝から難儀ね」
茶色の髪に、頬にソバカスがある隊員と、腰まで伸ばした黒い髪の隊員。この二人もヴェッターと同じくヴィント・ソルダートのメンバー、『レーレ』と『シュトース』だ。
「シュトース、レーレ……」
「まああの娘の気持ちも解らなくもないわ。ヴェッターだってラウラと同じでスウェン隊長のお陰で変われて、ここまでこれて、尊敬以上の感情を持ってる」
「そんなスウェン隊長が突然居なくなって悲しいだと思うよ。しかもラウラがいきなり隊長だなんて、心の準備もできてなかったんだよ」
「そ、そうだろうか……」
「こればかりはヴェッターと話合うしかないわね。まあゆっくりとやっていけばいい」
「そうそう、焦る事なんてないんだよ」
「ありがとう、シュトース、レーレ」
やはりシュトースとレーレは優しい、こんな仲間と共に居れて、同じ隊に居れて私は幸せだ。
※
「ここが夫妻の……」
グレーデュント夫妻が居るであろう研究所へとやってきた。すると研究員の一人が私の下にやって来る。
「ラウラ・ボーデヴィッヒさんですね」
「はい」
「お待ちしておりました、それではこちらへ」
研究員に言われるとおりにその後を追う。この研究員は日本人か、顔つきがそうだからな。
「こうしていると昔を思い出しますよ」
「昔?」
「ええ、昔こうしてスウェン君を案内したことがあるんですよ」
「そうですか……」
「……あ、すいません、嫌なこと思い出させてしまいましたね」
そう謝ったが、私は別に……
「いえ、気にしていませ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ