第五章 StrikerS編
第百七十二話 『外伝20 海上隔離施設の人々のその後』
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のはさんはシホさんの家族というではないですか。ならあの時の対応は当然です」
「そう言ってくれると心休まるわ」
それでディエチとも話を終えて次にやってきたのはオットー、ディードの二人。
「僕はオットー……。そしてこちらは僕の双子のディードです」
「ディードです。さっそくで悪いのですが、あのオレンジ頭……ティアナ・ランスターに双剣の対応の仕方を伝授したのもシホさんですか……?」
「ええ、そうよ」
「そうですか。あなたが双剣でゆりかごを破壊したほどの腕を持っているのも知っています。それで相談なのですが、私に双剣の技術を伝授して欲しいのです」
「それって、やっぱり……?」
「はい。正直にいえば悔しかったのです。私のISは『ツインブレイズ』。双剣を操る技術です。なのに私の攻撃はティアナさんには徹底的に防がれてしまったのです。しかも片腕だけで……」
「そう。あなたに足りないものはなにかわかる……?」
そう、シホは問いかける。
それにディードは自信を持って、
「経験と技術です。能力があるだけではただ使えるだけとわかったのです。ですから私も能力に頼るだけではなく経験と技術も磨いていきたいのです」
「そう……。私の教えは厳しいわよ?」
「構いません。ぜひ、お願いします!」
ディードはそう言って頭を下げた。
そこまで誠意を見せられては断ることもできないな、と思うのでシホはいつか教えることを約束したのだった。
そして次にやってきたのは、物静かな子。セッテであった。
「セッテ、です……」
少し怯えが入りながらも挨拶するセッテ。
セッテは唯一記憶をクアットロに消されたために家族とも言えるナンバーズ達との記憶が共有できないという申し訳ない気持ちがある。
それでも自分に良くしてくれる姉達に少しずつであるが心を開いてきていて全員の事を『姉様』をつけて呼んでいる。
記憶を失う前は本来の戦闘機人のコンセプト通りのまるで機械と言ってもいいほぼ無機質な子であった。
それが、記憶をリセットされただけで性格改変の効果も見られるのは、はたして幸せなのか不幸せなのかは、一見して判断はできない。
だがしかし、それでもセッテ本人は良くしてくれる姉達の事をとても大切に思っているのは確かだ。
だからこのまま記憶を失っていてもいいかな、とも思い出しているらしい。
「記憶がないのは大変だと思うけど、頑張るのよ」
「は、い……」
それでセッテもわずかに笑みを浮かべるのであった。
そして最後にやってきたのはトレディである。
「……………トレディです。よろしくお願いします、シホさん」
その独特の間がある喋り方の少女。
彼女に会うために今回シホは来たといっても過言ではない。
「そう、あなたが……。よろしく、トレデ
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