第五章 StrikerS編
第百七十二話 『外伝20 海上隔離施設の人々のその後』
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が、私はあなたがその理想をずっと掲げるというのなら最後まで付き従います。
だって、過去も含めて私はあなたの一振りのシホを守護する剣なのですから……』
そう眩しい笑顔で言われた時にはとても心が満たされていくのをシホは感じた。
それを、思い出していると、ふとゼストが穏やかそうな声をシホにかけてくる。
「……その様子だと、心配はいらないようだな」
「えっ?」
「最初は『正義の味方』という絵本の中だけの絵空事を本気で目指している危うい思考を持つ人物だと思ったのだ。
しかし、その表情を見るに俺が助言をする前にすでに答えを見つけていると思ったのだ。……改めて教えてくれないか? 君の今の正義を……」
「はい。『大切な人達を護れる正義の味方』です。この理想を志す限り、私は必ず仲間や家族達を守りぬく事を誓います」
「そうか。安心した……」
その、心の底から安心した表情を見て、切嗣の死に際と被ったと、シホは思った。
「それを聞いて俺も君の夢を応援したくなった。……話を変えるつもりはないが、レジアスも、また新たに立ち上がって欲しいものだな」
「はい。レジアス元中将も生きている限りはまだ立ち上がれることができます。そして今度こそ管理局の未来の礎になってくれると思います」
「そうだな」
それでシホとゼストは二人して笑みを浮かべるのであった。
それからシホは本来の目的であるゼストの体の検査を解析の魔術で行っていき、エリクシールが欠陥なく機能していることを確認できたことに安堵をするのであった。
◆◇―――――――――◇◆
そしてゼストとの少し長い話を終えて、シホもナンバーズ達の場所にやってくるのであった。
そこでシホは改めて対面する。
スカリエッティが残した遺児とも言うべき彼女達と。
シホが来たことに気づいたのか、まずアギトがシホの元に飛んでくる。
「シホさん! あたしはアギトっていうんだ!」
「ええ。よろしくね、アギト」
「それで前々からお礼が言いたかったんだ……。旦那の事を助けてくれてありがとう!」
「旦那? もしかしてゼストさんの事……?」
「ああ! 旦那とルールーはあたしの命の恩人なんだ。だからもう助からないことは分かっていたのに、それをシホさんが覆してくれた……。だからあたしはシホさんの頼みならどんな事でも協力するぞ!」
「ありがとね。でも、そんな簡単に『どんな事でも』というのはよした方がいいわよ? あなたの身も大事にしなさい」
「おう!」
それでアギトは笑顔を浮かべながらゼストの頭に乗っかりに行った。
続いてルーテシアがやってきて、
「……私はルーテシア・アルピーノです。お母さんを助てくれたと聞いています。ありがとうございます」
「いえ、よかったわ」
そ
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