第百一話
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ていくというのは、元から何かしらの形で存在したに違いない。
「では、それはどういった形で流されていったのか。旅へと出たのか、追いやられたのか。それは、今のスサノオの物語からヒントを得ることができる」
スサノオの持つ物語。それは、様々な形で存在している。
たとえば、ヤマタノオロチを退治する物語。ここから彼は、英雄としての存在を確立していく。だが、ここではこれは関係ない。強いて言うならば、スサノオは立派な鋼である、というレベルのものだ。
そして、スサノオについてもう一つ存在する有名な物語。それは・・・
「スサノオが姉であるアマテラスのもとで犯した天ツ罪。この結果としてスサノオは追放され、川で禊をした結果アマノザコという神が生まれる。ヒルコにおいて、この禊こそが海へと流された物語だ」
ヒルコがどんな罪を犯したのか、それは知らない。
だがしかし、彼は禊として海へと流された。それが今の海へと流し、棄てられる物語へとつながるのだ。
「お前は犯した罪の禊として海に流され、禊を終えて帰還する。その際に須賀の国に降臨し、その地を治める王となった!」
そこで、ヒルコの持つ草薙の剣と俺のもつゲイ・ボルグ、ブリューナクの二振りがぶつかる。
怪力を得たことで真正面から愚直にぶつかっても拮抗できるまでになった。
「そうして、オレを呼ぶ名は新たなものとなった!」
「そう、お前のことを呼ぶ名は、お前が収める民が呼ぶ名へと変化していった!お前が収める国の名にちなんだ名へと!」
そして、その名は。
「その呼び名は須賀の王!そして、その与えられた名はさらなる変化を加え、スサノオとなる!スサノオとは、元々ヒルコが禊を終え、再臨した姿!海水を浴びることで肉体を完全なものとしたのは、その物語によるものだ!」
そこで再び暴風が荒れ狂い、お互いに距離を取らされる。
「時代を重ねることでヒルコという神は貶められ、スサノオは独立した神格となる。元は同一の神であったにもかかわらず、片方は貶められ、海へと流されるまでに。もう片方は国を治める英雄へと!」
「いかにも!だが、それを知ってどうなる!この場で行われる戦に関わりがあるのか!」
「ああ、あるね!この権能をコピーする権能も、俺がお前の知識を持つがゆえに使うことができる権能だ!それに、もう一つの切り札にもお前に知識は必要だし、何より」
その瞬間、流動体のドームの天辺が多大な力によって叩き壊され・・・
「武双、手伝いに来ましたよ」
「何だ、まだお互いにほぼ無傷ではないか」
「うっせ。むしろ、俺は何度も攻撃を喰らって傷を治してるよ」
「圧倒的不利、というわけだな」
そこから、頼りになる俺の家族二人が現れた。
「外の様子はどう?アテ、ナー
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