海の日シナリオ 海の日の平和な日常(三人称視点)
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タウイタウイ泊地。
そこの綺麗な砂浜のある海で、数十人もの少女達が海遊びへ着ていた。
少女達は艦娘と呼ばれ、日夜人類の敵となる深海棲艦と呼ばれる相手と日夜互いの命を掛けた戦いをしている。
だが、今回は別にそれとは全く関係の無い。平和な日常のお話である。
彼女達、艦娘を束ねているのは艦体を指揮する我らがタウイタウイの司令官、アリス提督とユウキ提督だ。え? 提督が二人も居るのはおかしいって?
彼女達はユウキ・アリスという、一人の名前で着任している。ぶっちゃけると、上層部の連中を騙して二人なのに一人だと偽っているのだ。
まあ、そこはどうでもいい。
ともかく、そんな彼女達はこの綺麗なビーチで、日頃の疲れを癒しに来たのだ。
「何か酷い事を言われた気がするけど……気のせいよね?」
「……」
「そうよね、気のせいよね」
薄いワンピース水着を着たふわふわの金髪が特徴的なアリスが、全く無音に等しい声量喋っている着物を着た黒髪に赤い瞳をした和風少女、ユウキと話している。
すると、そこへ初霜という名前の黒髪の先端をリボンで束のように結っている少女が二人へ声を掛けた。
「提督、素敵な水着ですね」
「そんな事ないよー、実際安物だしね…… ははは。それにしても皆いいなー、わざわざ水着に着替えなくても泳げるから!」
「艦娘ですから…… ところで提督」
「はい?」
「こんなに皆様がここへ集まっても大丈夫なのでしょうか? 深海棲艦は艦娘が集まれば集まるほど吸い寄せられるように寄ってくる筈です……」
初霜がそう不安そうに言うと、アリスは不敵に笑い、サッと髪の毛をかきあげてどこか気取ったポーズを取る。
「大丈夫よ、何せ、私にはあれがあるから!」
彼女が指さした先、そこには天龍と龍田がおり、彼女達は何かを運んでいた。
無骨な形をした筒状の兵器、RPG-7と呼ばれる陸軍の兵器だ。
「い、一体あんなものどこから手に入れたのです?」
「裏ルート、ちょっと知り合いから…… ね? それに、戦艦の山城と空母の蒼龍、ヒキニート駆逐艦の初雪もいざとなった時ようにスタンバッているわ!」
「な、なるほど」
アリスが初霜と話していると、ユウキは一緒に天龍と龍田に運んでもらった武器を砂地の地面に次々とぶっ刺していった。
一見するとまるで、武器が砂浜から雑草のように生えているような光景である。
「……」
「全く、俺は遊びよりも戦いが好きなんだぜ提督? 武装して山城さんの所で一緒に海域を偵察してもいいか?」
「……」
ユウキはスマホを着物の袖から取り出すと、それを滑らかにポチポチしだす。
そして、文字を打ち終わると、天龍に見せた。
『別にいいわ、けど、例のあの駆逐艦達が寂しがるわ
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