魔銃……解凍……
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塊が六つあります」
雪菜が目を瞑って感じてくれている。
十キロか…いけるね。
「対象物をみないとね」
僕はそう言って魔法を発動する。
自分の脳内に見たい物を見せることのできる魔法、“遠見”を。
この遠見は短時間の間だけ見ることのできる魔法。
使う魔力もごくわずかだからとても便利だ。
そしてこの遠見の魔法で原因であるものを見る。
竜巻と雷か。そして弱ってる女の子と狼が見える。
原因はあの竜巻の中か。
それなら…。
「…使う時みたいだね、魔銃を」
ジーンズに挟まっていた銃を右手で抜く。
そして紡いだ。この銃の封印を解くための言葉を。
「ソイル……我が力!」
銃の右横に填められた青い推奨が格納され、代わりにドリルとそれに付属した刃のようなプロペラが展開し、回転を始める
。
廻る廻る廻る。
渦を巻いて発生される膨大な魔力が螺旋を描き収束していく。
そして銃が輝き光を放つと、金色の粒子となり分解し、再構成されていく。
螺旋を描くように黄金の粒子が銃を持っていた右腕に絡まり真の姿を形成していく。
構成された物は黄金の銃だった。
3つの銃口、遥斗と連動するように腕に器具が絡みついている。そして特筆すべきは銃の後部に取り付けられた黒い心臓、
ドクンドクンと脈動し、銃に力を送っていた。側面のドリルは唸りを上げて回転している。
それは銃とはとても呼べないものだった。
異型の黄金の銃、“魔銃”。それが遥斗の呼びかけに答え、ここに真の姿を取り戻した。
「魔銃……解凍……!」
初めて見る魔銃の真の姿に雪菜は目を見開いている。
初めて発動したにも関わらず、僕はそれが躰の一部のように感じられた。
そして魔銃の銃口を竜巻がある場所に向ける。
魔銃の装填部が展開した。
そして原因である竜巻がある場所を左手で指を刺した。
「お前に相応しい、ソイルは決まった!」
これ以上被害を出さず、尚且つこれ以上被害を出さないために原因ごと吹き飛ばす力を持つものを呼び出す。
原因を取り除くに相応しいソイルを。
その条件に当てはまるソイルを一つ、ベルトから抜き取る。
「"大空を越える無限" スカイブルー」
取り出されるは水色のソイルが充填された弾丸。
大空を超え、その先の無限を示す色。
空を飛び、思いを馳せた者達の命の結晶。
それを指で弾くと弾丸は魔銃に吸い込まれるように装填される。
これで一つ。
更にもう一つ弾丸を取り出す。
「"大地を貫く完全" グランドブラウン」
取り出されるは黄土色のソイルが充填された弾丸。
始まりの母、そして全ての
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