暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
姫君-アンリエッタ-
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て、ビビるサイトに天誅を下そうとするルイズを止めようとしたその時、グリフォンが彼らの前に急降下して二人を威嚇した。
「ひい!」
ルイズはびっくりして悲鳴を上げてしまう。
「こらそこ!大声を出すなど無礼だぞ!」
「す、すみません…」
 ルイズとサイトは衛士に怒られてぺこぺこと頭を下げ続けた。ふと、顔を上げたルイズの目にワルドの顔がうつる。今の騒ぎでルイズの存在に気づいたようだ。すると、ワルドはふ…と微笑んでルイズにウィンクする。見られていた…ルイズは恥ずかしくなって顔を真っ赤にした。せっかく毅然とした態度で姫を出迎えようとしたのだが、思わずサイトの悪口でいつものボロを出したルイズは大恥をかいたのだった。
『大声出しすぎだろ。相変わらず騒がしいなお前ら』
『…お前が変なこと言うからだろ』
 サイトは、表立った姿を見せないことをいいことに他人事みたいに言うゼロに恨み節を一晩中言いたくなった。




「もう!あんたのせいで姫様の前で恥を掻いちゃったじゃない!しかも子爵様にまで…」
「ンなこと言っても…」
 その夜のルイズはお怒りだった。それもそのはずだが、実際悪口の一つも聞き流せないルイズが狭い心を御せなかったことも原因だが、こればかりは性格を直さないといけないので仕方ない。
「ったく、国の王女様の前で痴話喧嘩たあ、おめえら図太えな」
「「何が痴話喧嘩だ/よ!」」
声をそろえてデルフに怒鳴る二人。行きぴったりなせいで、痴話喧嘩と言う言葉に信憑性が余計に増してしまう。
「おお怖」
デルフは全く怖くなさそうに言いながらも、鞘に顔を引っ込めた。これ以上は導火線無視で爆発しかねないのでこの辺りで手を打つことにしたのだ。
すると、部屋の扉がコンコンとノックされた。
「誰だ?」
 サイトが呟くのと、ルイズがハッっとなり、立ち上がってドアを開けた。入ってきたのは顔全体を覆う紫の頭巾を被った人物だった。手には杖があるようで、メイジだと言うことがうかがえる。
「あの、あなたは?」
ルイズが尋ねるが、その人は答える代わりに杖を振り上げると短く呪文を唱えた。杖から光の粉が舞い散る。ルイズは、この黒頭巾の人物が使った魔法が、以前タバサがフーケの小屋で使用した探知魔法と同じであると認識し魔法名を呟く。
「ディテクト・マジック?」
「ええ、どこに目や耳があるや知れませんからね」
すると顔を覆っていた頭巾を脱ぐメイジ。メイジは女性であった。彼女は頭巾を脱ぎ去ると、大変うれしそうに同時にルイズに抱きついた。
「久しぶりね、ルイズ・フランソワーズ!」
「姫様!?」
その正体は本日の来訪者にしてこの国の姫、アンリエッタであった。
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