姫君-アンリエッタ-
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が離反しただと!?馬鹿な、あの方は王党派への忠誠心が人一倍高かった方ではないか!」
レコンキスタとの戦いが続く中、原因不明の味方の離反が続いたのである。それも、王国に忠誠心の高い義理堅い将までレコンキスタが急に寝返るということまで多発したのだ。しかも、問題はそれだけじゃない。
「グオオオオオ!!!」
なんと、レコンキスタはどういうわけか、人間にはとても御することができるとは思えない存在を王党派との戦いに投入したのである。
「な、なんだあのモンスターは!!?」「あ、あ…ああああああああ!!!!」
もうお分かりかもしれないが言おう。『怪獣』である。
この時、王党派を攻撃しているのは『古代怪獣ゴメス』。ウルトラマンが地球に出現する前、地球に初めて出現し人類に怪獣の脅威を知らしめた怪獣だった。その巨大な姿に王党派軍は恐れ慄いた。魔法を次々と撃ちこむ王党派軍だが、怪獣ゴメスはびくともしない。ゴメスは雄叫びを挙げながら王党派軍を踏みつぶし、蹴り飛ばすなど蹂躙していく。
あまり時間も経たないうちに、王党派軍は散り散りになっていた。これはもう、戦なんて言葉で飾れるものじゃなかった。周囲は王党派軍の死体の山が積み上がりはじめ、惨劇と言うにふさわしい光景だった。
「く、くそ!退却!!退却!!」
て このままではいたずらに兵を失うだけだ。指揮を務めた王党派貴族は退却命令を出したが、この時すでにゴメスが上から彼を見下ろしていた。
「あ、ああ……」
ゴメスはその大きな足を振り上げ、彼を踏みつぶそうと足を下ろしてきた。
「うあああああああああああ!!!」
だが、その時だった。突如空の彼方から甲高い声が聞こえてきたのだった。
「ファイヤあああああああああああああああああ!!!!」
その熱さを秘めた声が轟くと同時にゴメスは吹っ飛ばされた。指揮官は、一体何が起こったのかわからず顔を上げると、目に飛び込んできた異形の存在に腰を抜かした。
「な…!」
彼の前に立っていたのは、オレンジ色の体に炎をそのまま擬人化させたような姿をした巨人だった。そしてその傍らの宙に浮いていたのは、王党派が所持している戦艦にも匹敵する大きさを誇る、炎に身を包んだ戦艦だった。
ネクサスがウェールズを救ってから間もない時期の事だった。
トリステイン魔法学院。精霊の涙を手に入れ、モンモランシーの手でようやく惚れ薬の解除薬を作り出したことで、それを呑んだルイズもようやく元に戻ってくれた。…のはよかったのだが…。
「ななななななんてこと!!きき、貴族の私がこんない、いいいい犬に…ああああんなことやこんなことを!!!??」
元に戻った途端、蒸気を出すほど顔を真っ赤にしたルイズの癇癪が轟いた。惚れ薬の効力がある間の記憶を、ルイズはつゆほ
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