13話 Cooperation
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まず浮かんだのは、この疑問。
彼は一体どうやってこちらの世界に来たのだろうか。
考えられる方法は3つ。
神のミスによるテンプレ的な転生、憑依。
普通に死んだ後、転生、ないしは憑依した場合。
私のようになんならの特殊な形での転生、憑依。
私が最もあり得ると思っているのは一番目の方法。
神のミスによる転生。
彼の持つ魅力や知識、そしてペルソナ召喚を行えるであろうという状況は、いささか恵まれすぎている気がする。
それから考えうる最も確立の高いものは、神のミスによってなんらかの能力を得た転生者。
私がこの世界に来た方法を考えると、3つ目の特殊な形による方がありえるかもしれないが、私が主人公に憑依、転生していることから、私だけが特殊という可能性の方が高い。
「拉致られた」
予想の斜め上を行く回答だった。
『拉致られた』?
一体それはどういうことだろうか。
「え?」
「授業中にメール着てさ、それに返信したら、赤ちゃんになってた」
「そ、そうなんだ・・・」
(え?どういうこと?テンプレじゃない?・・・いや、テンプレ・・・なのかな?)
「遥はどうやって、こっちに?」
聞かれると思っていた。
ここは素直に言う。
それを信じてもらえるかどうかはわからないが。
「私は、オルフェウスに呼ばれて」
「へぇ・・・遥も転生者なのか」
(カマ掛けられたの!?)
「それにしてもオルフェウスに・・・か。なんだか現実味のない話だけど」
「私もその時はビックリしたよ」
あの時のことは今だにちゃんと覚えている。
「だろうね」
私が驚いている姿でも想像したのか、彼はフフッと笑う。
「彩君って・・・何がしたいの?」
問題はこれ。
彼がここにいる目的がある。
彼の意思でここに来たわけではないとわかったが、ここに来た以上きっと何かしらの欲が出るはず。
原作の知識を知る者、つまりは未来を知る人間として、何もせずにはいられないだろう。
「?どういうこと?」
「ほら、あれじゃん?よくある、ハーレム、とか作りたいのかなぁ、なんて思ったり・・・」
(直球すぎたかな・・・?)
内心で焦りながらも、覚悟を決めて彼の言葉を待つ。
私の目的と彼の目的が協力し合えるものであることを祈る。
大抵こういう場合はハーレムを作りたがると私は勝手にだが、決めつけている。
もし彼がハーレムを作ろうとしているのならば協力可能だが、それ以外の目的で私の障害となるのであれば、かなりマズいことになると思われる。
「そうだなぁ・・・まぁ、一応目指してるよ
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