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我が剣は愛する者の為に
運命という名の縁
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名のある家の生まれである事はあれを一発で分かる。」

「それが何か?」

「この光景を賊が見たらどう思う?」

そこまで言われて俺も気がついた。
あれなら狙ってください、と言わんばかりだ。
護衛がいるとはいえ、それを上回る数で襲われた守る者も守れないだろう。
その集団が崖の辺りまで進んだところで。
森から10人近くの賊が突然現れた。
まるで狙ったかのような登場に師匠は軽く舌打ちをする。

「やはり目をつけられていたか。」

そう言って、戟を持ち助けに向かう。
当然、俺も後ろから追う。
護衛の兵士は賊の突然の登場に慌てて対処しようとするが、数が倍以上の差がある。
兵士は不意打ちに近い賊の剣を受け、倒れてしまう。
周りの行商人は巻き込まれたくないのか、急いでその場から離れていく。
少女は突然の襲撃に驚き、泣き叫ぶかと思いきや、凛とした表情でその光景を見つめていた。
まるでこの襲撃が来ることを分かっていたみたいだった。
師匠は賊の一人の首を刎ねる。
師匠一人なら大丈夫かと思うが、一応少女を安全な所まで運ぶ。
俺は少女の所まで駆け寄る。

「君!」

「な、何よ、あなた。」

突然やってきた俺に警戒する。

「早く此処から離れるぞ!
 師匠が敵を倒してくれるけど、他の賊が君を狙うかもしれない。」

少女はほんの一瞬考えたが、俺について行こうとする。
その時だった。

「いけませんね。」

「ッ!?
 危ない!!」

と、少女が俺の方に向かって飛び込んでくる。
俺はいきなりだったのでどうする事もできず、俺は後ろの方に倒れる。
次の瞬間、俺の首があった位置に剣が振られた。
もし少女が押してくれなかったら、俺の首は刎ねられていただろう。
視線を向けると髭の男性が剣の抜いていた。

「やれやれ。
 君達が来たおかげで計画が台無しです。」

面倒臭そうな顔をしてそういう。
師匠は賊の方に視線を向けているので、こちらに気がついていない。
俺はすぐに立ち上がろうとするが、男性の方が早く動き俺の腹を蹴りつける。
胃の中が混流して吐きそうになるが堪える。
俺に巻き込まれる形で少女も崖の方に突き飛ばされる。
文字通り崖っぷちに立たされた。
何がどうなっているのかさっぱりだ。
何故この男がこの少女を狙うのか?
計画とは一体何なのか?
訳が分からないことだらけだが、やる事は一つだ。
俺は木刀を抜き、構えをとる。

「やれやれ。
 抵抗されると後ろの人に邪魔されそうですからね。
 手っ取り早く行きますよ。」

男がやった事は簡単だった。
剣をこちらに投げてきた。
高さは俺の腹の位置辺りで、回転しながら飛んでくる。
そして、投げた相手は俺ではなく少女の方
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