第35話「ガンツと俺」
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……」
――いた。
正にレーダーどおり。
小型ロボ星人と人型のロボ星人が14体の群れを成してそこかしこを闊歩している。距離は約100M。
ああいったロボ型の星人の多くは―例えば熱源探知などの―視覚以外にも別の索敵手段を持っていたりすることが多いのだが、どうやらこちらに気付く様子はないことから、視覚以外の索敵能力はないようだ。
――……それとも、索敵範囲外か?
とりあえずZガンを地面において、Xライフルでロックをかける。
ロック、ロック、ロック……。
――発射。
12体もの星人の群れは、一瞬で弾け飛び、または穴が開き行動不能に陥る。真っ赤な血が散乱し大きな血の池が出来上がった。
いきなりの惨状に、だが星人とはいえやはりロボなのか、残されたたった2体のロボ星人―小型と人型の星人1体ずつ―はうろたえることもなく周囲の索敵に入る。
――あとは。
物陰に隠れて移動を開始する。もちろん、コントローラーにてその他の敵位置の確認は怠らない。
適当に拾った岩のいくつかを投げつけ、途端にその岩が敵の銃によって破壊された。
移動、また投石。
それを何度か繰り返し、一息をつく。
――実弾がメイン武装か。
威力は見た限りでは大口径のライフルと同じだろう。攻撃手段は実銃。小型がライフルで人型がガトリング。
索敵能力は視覚のみ。その視覚も、射程は75M前後。狙いは正確とはいえないし、動きも速いとは言えず、集団でいることの利点も活用できていない。敵の存在を仲間に知らせる能力すらない。
――これに関してはまた別機が存在する可能性もあるし、敵の形状を詳細に把握しておく必要があるか。
防御能力もXライフルで何の問題も無く倒せることから警戒すべき点はとりあえず見つからない。
不意に小さなため息がもれ出ていた。
――1体で1点もいかないような雑魚だな。
もしガンツスーツがあれば強引に駆け抜けて終わらせることすら可能なほどに弱い敵たちだろう。
とはいっても、今のタケルのスーツはおシャカ状態。そんな強引な手段をとれば一瞬で蜂の巣になることは明白だが。
――大体だが、敵戦力の把握は終わった。
あとは反撃だ。
いまだにこちらの動きすら掴めていない鈍いロボ星人の頭上に投石。彼等がそれに銃を向けた瞬間に飛び出てXライフルで2射。
ギョーンと音が響き、やっとこちらに気付いた小型と人型のロボ星人がタケルへと銃を向けた時、爆破壊。
「……次」
淀みなく歩き出したタケルの目に、既に感情の色はない。
走る。
ただひたすらに走っていた。
両手に構えた2丁のXガ
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