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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第422話】
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 一通り筆談を終える親父、そして自然と巻き起こる拍手の波がグラウンドに響き渡る。


「そういう訳ですので、今日の五時限目は特別講師の黒夜叉先生と、専用機持ちの模擬戦を見てもらいたいと思います。 見るだけでも動きの模範にもなりますので、皆さんの勉強になると思いますよ♪」


 にっこり笑顔で山田先生がそう告げる――まあ確かにその通りだが、親父とまともに模擬戦出来るのかな……と思っていると再度シャルが耳打ちしてきた。


「……ヒルト、お父さんの実力ってどうなの? ……僕達、最初の福音戦で出撃してないから、お父さんの実力がわからないんだけど……」

「……多分めちゃくちゃ強いかと。 ……ていうか、実際対峙してみないとわからないからな……」

「そっかぁ……。 教えてくれてありがとうね、ヒルト」


 ニコッと笑顔で応えるシャル、耳打ちは吐息がかかってくすぐったいのだが嫌な気分ではない。

 ――と、織斑先生が早速口を開く。


「では早速だが模擬戦を行ってもらう、誰か志願者は居ないか? 無論専用機持ちでだ、居ないのならば私が選定して――」


 スッと手を挙げる生徒が一人、その場にいた生徒全員の視線が手を挙げた生徒に集中した。


「私が志願します」


 篠ノ之だ、昨日の模擬戦で自信をつけたのか凛とした佇まいで手を挙げていた。


「ならば篠ノ之、前へ出ろ。 因みにだがレギュレーションは――」

「いえ、レギュレーションを決められれば紅椿の真の力を開放する足枷にしかなりません。 レギュレーションは特に決めないで下さい」


 篠ノ之の言葉にため息を漏らす織斑先生、紅椿の真の力と言ってるが、多分単一仕様の禁止を避けるためだろう。

 禁止されたら、確実に負ける――篠ノ之は認めないだろうが。

 普通なら篠ノ之を咎めたりするのだろうが、織斑先生は親父に近付くといつか見せた軍用手話で何かを話始めると、親父はそれがわかったのか頷いた。


「良いだろう、今回はレギュレーション無しだ。 篠ノ之、前に出てISを展開しろ。 山田先生はいつも通り埋設型シールドバリアー発生器の準備を」

「わかりました、じゃあ篠ノ之さんは展開したら規定位置で待機してくださいね?」

「わかりました」


 頷くと前へと出てから篠ノ之の身体に光の粒子が集まり始め、それが収束すると紅椿を身に纏い、腰から二振りの刀を抜き取ると共に一気に急上昇、規定位置にて待機した。

 その間、埋設型シールドバリアー発生器の設置を終えた山田先生はそれを起動させると共に空中投影ディスプレイを出し、リアル中継も開始した。

 一方の親父はと謂うと、腕部装甲から飛び出したナイフの柄を握る――刃が形成
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