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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第421話】
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私はそれに倣ってるだけだ」

「……少なくともお兄ちゃんは馬鹿じゃないよ、貴女より頭の回転速いし。 ……ていうか、何でそんなにお兄ちゃんを敵視するの? 専用機の事を咎められたから?」

「元々気に入らないのだ、一夏を殴るし、今言ったように私が専用機を受理したのにも表立って反対したのはアイツだけだ。 アイツこそ私の事を敵とでも思っているのだろう? なあ?」


 そう言って篠ノ之は振り向き、固まって話し合っていた三人組みに話し掛けた――篠ノ之の取り巻きの子達だ。


「え? え、えぇ、そうね、篠ノ之さんの言う通り!」

「う、うん! し、篠ノ之さんは実力で手に入れたんだよ! だ、だから篠ノ之束博士も専用機用意してくれてた筈なんだし!」

「き、キャノンボールでは最下位争いだったけど、そ、それはコースに無い仕様だったから仕方ないもんね、篠ノ之さんっ」

「ば、バカ! ……さ、最下位争い何て篠ノ之さんに言ったら機嫌を損ねちゃうじゃん……。 ……専用機、貰うまで我慢しなきゃ……!」

「ご、ごめん……」


 狼狽えつつ、篠ノ之の言った内容とはかけ離れた内容を言う三人、最後の方のキャノンボール辺りの話は篠ノ之には聞こえなかったのか、同意してくれた三人を満足そうに見て頷くと――。


「ほら、三人も同意している」

「そう見えるなら、私がいくら言っても意味無いね」


 呆れた表情を浮かべ、美冬はため息を溢すと可哀想なものを見るような目で篠ノ之を見てから席へと戻っていく。


「ふん、上手く言い返せないから逃げたようだな……」


 勝ち誇る様な清々しい表情を見せる篠ノ之――こんな時、何かを言っても多分耳には届かないだろう……後で美冬にフォロー入れるか。

 そう思っていると、鈴音が教室内に入ってきた。


「遊びに来てあげたわよ! ――って何々? モデル雑誌? ……もしかして、あんた達に依頼が来たの? ふふん、仕方ないわね、せっかくだからあたしのモデル写真、特別に見せてあげるわよ。 ヒルト、見たいでしょ?」


 手を後ろに組み、俺の横にやって来た鈴音がそう言う――と、俺が喋るより早く一夏が。


「いや、いい」

「あんたに聞いてる訳じゃないわよ、バカ一夏! ねぇ、ヒルトは見たいでしょ?」

「ひでぇ……。 最近何か冷たいよな、鈴のやつ……」

「私に聞くな、バカ!」


 鈴音の態度に、隣の篠ノ之に同意を求めるように言う一夏だが、篠ノ之は素っ気なく対応すると共に一夏の頭を叩いた。

 そんなやり取りを他所に、俺は鈴音に対して頷くとパァッと花開く様な笑顔を見せ、制服のスカートのポケットに手を入れる。


「ちょっと待ってね? 今見せるから!」

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