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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン10 ノース校と選ばれし戦士(後)
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手モンスター1体の効果を無効にするぜ」

 チャクチャルさんの巨体が白いベールのようなものに絡め取られた。なんとか自力で振り払ったものの、効果を使うために体に貯めていたエネルギーはすっかり0になってしまったようだ。うーん、ライフ差を考えるとここでダメージを稼いでおきたかったんだけど。できなかったものは諦めて気持ちを切り替え、次のターンに繋ぐしかない。
 例えば、BFにおいて警戒しなければならないカードの1つは暁のシロッコ。あのモンスターが出てこられた日には、例え攻撃力3500の白夜龍でも過信はできない。だけどチャクチャルさんが守備表示で粘っている限り相手はバトルフェイズを行うことができないため、これは心配しなくていい。確かにコンボ攻撃は恐ろしいけど、単体火力で白夜龍に勝てるモンスターはそうはいないのだ。他にも警戒すべきカードはあるものの、基本的には戦闘ありきのBF。その戦闘を封じてしまえば、完全にとは言わないまでもある程度の抑制はできるだろう。

「頼むよ、2体とも!僕はこれで、ターンエンド」

 残った手札最後の1枚はマイフェイバリットカード、霧の王。確かにこの2体をリリースしてアドバンス召喚すればウォーターワールド込みで6400もの攻撃力を出すこともできたけど、そうするよりもここはこの2体で突っ張ったほうがいいだろう、との判断だ。

「なら、俺のターンだな」

 その声を聞いた時、背筋に冷たいものが走った。間違いない。鎧田のやつ、このターンで決めに来るつもりだ!

「俺の場には当然、カードが1枚もない。よって手札のBF(ブラックフェザー)−逆風のガストを特殊召喚だ」

 言い終わるや否や、鎧田の方から強烈な風が吹いてきてその風圧にたまらず目をつぶる。風が止んだ時、ブラックでもなんでもないやたらとカラフルな鳥人間がいた。

 BF−逆風のガスト 守1400

「そして自分の場にBFのモンスターが1体だけいるとき、手札から白夜のグラディウスは特殊召喚できる」

 銀色に輝く鎧に、逆手に握った短剣。その身一つで空を駆け回るBFには珍しい、重装備な鳥人間である。もっとも同じ鳥人間と言っても全体的に人間の色が強いガストとは違ってこちらは正真正銘の鳥人間、鳥の顔を持つ人型の戦士だ。確か、効果は1ターン1度の戦闘破壊耐性だったはず。

 BF−白夜のグラディウス 守1500

「俺の場にはBFのモンスター。黒槍のブラストを手札から特殊召喚」

 自分の身長ほどもある大槍を軽々とかつぐ、貫通能力を持った鴉天狗。テーマ内でもトップクラスの特殊召喚条件の緩さから、デッキの中核となって縦横無尽に駆け回るメインアタッカーだ。

 BF−黒槍のブラスト 攻1700

「お前はどうやらその神とやらで守りを固めたつもりら
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