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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第54話 なのはとバルト
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のはをお姫様抱っこして歩きだした。

「バルトさん!?」
「何処に行く気です!?」
「何処って外だ」

何食わぬ顔でそう答えるバルトに2人の顔色は真っ青になった。

「なのはは墜落した時のトラウマを思い出してこうなってるのよ!?今無理矢理そんな事したらどうなるか………」
「バルトさん、やめてくれ!!」
「なのは、俺は結構呆れてるんだぜ。お前みたいな女が、刀によって思い出させられたトラウマ如きにこうなっているなんてよ………」
「………」

バルトに抱きかかえられながらも恥ずかしがるわけでも無く、ただ俯いているだけのなのは。

「荒治療だが、付き合え」

そう言って瞬間、バルトは体に溜めこんだ電気を体に流し、痛んでいる体を無理矢理動かす。

「行くぞ!!」

そう言った後、凄いスピードで窓を破り割り、外へ出た。

「バルトさん!!」
「大悟、外に!!」
「ああ!!」

2人も慌ててバルトを追いかけるのだった………
















「どうだ、怖いか………?」

バルトの言葉になのはは何も答えずただバルトにしがみつき、震えるだけである。

「私は飛べる私は飛べる私は飛べる………!!」

まるで無理矢理自分に暗示をかける様に何度も言い聞かせる。

「なのは………なのは!!!」
「!!?」

大声に驚き、なのははバルトを見上げるとその口をバルトの口で塞がれた。

「んっ!?……………」

最初は驚いたなのはだったが、直ぐに抵抗もせず受け入れた。

「バルト……さん?」

それでもキスをした理由を問う。

「落ち着けよ。今は俺が傍にいる、何も心配する事はねえ。だからお前は何も考えず空を見ろ。下の景色を見ろ」

優しく語りかけるバルトに言われるがままなのははゆっくりと空を見上げ、下の景色を見た。

「わあぁ………!!」

青く澄み切った空に、人や建物が小さく、まるで世界の全てを見ている様な感覚。

(ああ、これって初めて空を飛んだ時みたいな………)

恐かった筈の空の上。しかし今のなのはの体は震えておらず、まるで子供の様に好奇心溢れる笑顔でその広大な景色を見ていた。

「もう大丈夫だな」
「あっ………」

下ろされ、手を離そうとしたバルトの手を離さず、なのははしっかりと握り締めた。

「………もう大丈夫だよな?」
「………」

何も言わないなのはだが、不安そうな顔で見つめられバルトは照れながらもなのはの手を握り返した。

「………ありがとうございます」
「これっきりだ。………下らねえ事で悩むくらいなら先に俺に話せ。らしくねえ事したぜったく………」

っと文句を垂れるバルトだったが、
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