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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第54話 なのはとバルト
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「加奈?」
大悟が俯いたままの加奈に声を掛けたが反応が無かった。
「加奈!」
「…あっ、ごめん着いたの?」
「うん……考え事?」
「ええ………キャロやルー、エリオの事でちょっとね………」
キャロ達3人は結局星達有栖家の面々と話すこと無く会議室を後にした。歳の近い優理や離しやすいアギト達ともだ。
気まずいのか、何も教えてくれなかった怒りなのか、加奈達の知る所では無い。
「そうだね………ちゃんと話し合ってくれれば良いんだけど………」
ライトニングは本日は休みとなっている。人数を欠いた状態では業務に支障をきたすとのはやての判断だ。
因みにエローシュの居場所はユーノから本日はやてへと伝えられ、3人は無限書庫へと向かっている。
「そう言えばエローシュが倒れたんだっけ?」
「ええ、昨日居ないと思ったら無限書庫に居たなんてね………何か隠し事してたみたいだし、エローシュもエローシュで何かなしえなくてはいけない事があるのかもしれないわね………」
「なしえなくてはならない事?」
「ずっとフェイトやシグナム達にも内緒にしてる事よ。………もしかして気が付いてない?」
そう問われ、返す言葉を失う大悟。
「大悟、仮にも副隊長なんだから忙しいだろうけど部隊のみんなを見てなくちゃ駄目よ………だからはやてにばっか負担が行くのよ」
「ごめんなさい………」
反論出来ない大悟は深々と頭を下げた。
「………まあそれでもはやてはしっかりやってるし頑張ってるわよね?」
「ああ。機動六課の部隊長としてみんなをまとめてるよ」
そう言った大悟の言葉はお世辞ではなく、アニメと比べてでもなく心から出た言葉だった。
実際にはやてが率いる機動六課が中心になって混乱していたカーニバルの事件の指揮系統を修復させ、最低限の被害で抑える事が出来たのだ。
幸か不幸か、あの事件の影響でバリアアーマーの評価が下がり、はやて共々、機動六課の評価がうなぎのぼりとなっていた。
「私も負けていられないわ………」
「ああ。俺達で出来る事をしよう」
そんな会話をしながら2人はバルトの部屋へと向かうのだった………
「………」
暗い何も無い空間。自分が地面に寝ているのか、浮かんでいるのかそれすらも分からない場所で不思議と恐怖感を感じないバルトはむしろ心地よく感じていた。
「………またお前か」
目を瞑り、ただ漂っていたバルトはゆっくりと目を開けた。目の前には前に1人で戦いを挑んだ騎士が居た。
『ああ』
「俺にあんなものを見せて何がしたい。お前を使えばいずれ俺もああなると言いたいのか?」
不意にバルバドスを起動させた時の事を思いだし
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