マクロスF
0686話
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あれでセーブしてるって……マジかよ」
実は基本的に魔力で構成されている俺の身体は、どれ程食べても胃の中に入った時点ですぐに消化吸収されてしまう。それ故に、本当にそのつもりなら幾らでも食べ続ける事が可能な訳だが……
「ま、破産はさせないから安心しろ」
「出来るか! どこかの定食屋にでも行こうと思ったけど方針変更だ。確か渋谷エリアで食べ放題の店があった筈だから、そこに行くぞ」
そう言い、俺達を率いるようにして進んで行くミハエルの後を追っていくのだった。
食べ放題ね。まぁ、確かにそれなら好きなだけ食べられるんだろうが……
そんな風に思いつつ道を歩いていると、不意に後ろを歩いていたアルトから声を掛けられる。
「なぁ、おい」
「ん? どうしたんだ?」
「お前、EX-ギアを身につけてから本当にそんなに経っていないのか?」
「そうだな。S.M.Sに就職した時に初めて使ったのは事実だ」
「それがつい最近?」
「ああ。まだ2月と経っていないな。正確に言えば1月強ってところか」
「……何でだ? 何でそんなに短時間でEX-ギアを自由自在に扱えるようになったんだ?」
「何でと言われてもな。元々この手の物には慣れというか、適性があるからとしか言えないな」
「才能が全てだって事か?」
微かに眉を顰めるアルト。才能、才能か。まぁ、確かにそれもあるだろうが……
「そういうお前だって才能はあるんだろう? ルカやミハエルから聞いてるぞ? 高校進学時に転科してきたんだろう? それであっという間にトップクラスの成績を叩き出しているんだから、十分才能があると思うが」
「……それでも1番じゃない」
ボソリ、と口の中だけで呟いたつもりなのかもしれないが、生憎とその言葉はしっかりと俺の耳に聞こえていた。
「何だ、ミハエルに負けているのが悔しいのか?」
「べっ、別にそんなんじゃねえよ! ただ俺は自由に空を飛びたいってだけだ!」
「なら別に1番じゃなくてもいいだろうに」
「主席だからこそ、今回のアクロバット飛行の演技内容をミハエルが決めたんだろ。俺が主席なら、もっと派手な奴にした……いやまぁ、結局お前が入った時点で派手なのは出来なくなったけどな」
溜息を吐きながら俺へと視線を向けてくるアルト。
実際、このチームと連携の取れない俺を入れた状態で派手なマニューバを使ったりしたら、下手をしたら接触事故とかを起こすかもしれないのは事実だ。アルトが言っている派手なのってのは俺が入った時点で無しになっただろう。
「それに、才能って意味じゃ俺よりもお前の方が圧倒的に上だろ。悔しいけどな」
「なら、俺を越えればいい」
「……は?」
「別に俺が世界で1番なんて言うつもりは無いが、それでもお前より腕は上だってのは理
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