第三章『御説教』
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「やっぱりなんか隠してる!」
「いやいやいや、なんにも隠してない」
「そんじゃ行きましょうよ」
「今日は体の調子が・・・」
「ついさっきまで涎を垂らして寝ていたのはどこのどなたでしたっけ?」
「うっ!」
小町の反応からにして絶対に輝のことを閻魔様に報告していない。
それもそのはず、輝を使って仕事をサボっているのだから。本来小町がするはずの仕事を外から来た人間にその仕事をさせているのだからに見つかったら、ただではすまないだろう。
今この数日を思い返すと、不審な点があった。
輝に寝袋を貸しここで(彼岸の花畑で)寝るよう指示し、ご飯は朝昼晩小町が持ってきたおにぎり二つに漬物少々、最初の頃は気にもしなかったが今となっては不自然すぎる。
「なんで合わせてくれないんですか?」
「・・・・・え―――い!ごちゃごちゃ言っているとこうだ!」
小町がそう言って輝が持っている最後のおにぎりを奪っていった。
「あ――――!俺の唯一の食料――――!!返して下さい!」
抵抗も虚しく、おにぎりは食べられてしまった。
「くそ――――!おにぎりの仇――――!」
輝の食料は、小町が持ってくるおにぎりと漬物しかないためかなり貴重な食料である。
おにぎり二つでぎりぎり腹が持つのに、まだ一つしか食べていない輝は小町に襲い掛かった。
「あたいに襲い掛かるとは、千年早い!」
輝の攻撃をするりとかわし、輝の後ろを取りヘッドロックを掛けた。
「ぐげ!」
直ぐ解こうとしたが力が強くて解けなかった。
しばらく抵抗していると、輝の後頭部になにやら柔らかいもがあたっている。
(まさか!)
「こ、小町・・・さん」
「なんだい、もうギブアップかい?」
「む、胸が・・・・」
「胸がどうしたって言うん・・・・はは〜ん」
小町は不適な笑みを浮かべていた。
もしかして小町の胸が輝の後頭部にあたって慌てているのを見抜かれてしまったか。
「アキって案外、初心なんだねぇ」
見抜かれていた。
「だったらもっと、こうしてやる!」
小町はよりいっそう力を入れた。
そしてより後頭部にあたる柔らかい感触も増した。
「ぐ!」
小町は首を絞める力を入れたより、輝を自分の胸に押し付ける力を強くしている。
輝は顔が赤くなる感覚が自分でも分かるぐらい赤面していた。
なんかもう色々とヤバイ。このままだと鼻血を出しかねない。
「ほらほら、どうした〜☆」
小町は面白がっている。
ああ、以前闇風が純粋で真っ白、と言った意味がやっと理解した。
「もう・・・げんか・・・・・いだ」
輝は鼻血を堪えるに限界がきて出しかけたその時。
「随分と楽しそうね、こ・ま・ち♪」
女性の声がした。
女性が小町の名前を呼んだ途端小町は硬直し
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