第三章『御説教』
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らなかったな、と輝は思った。
「小町さ〜ん、起きてくださ〜い」
「・・・・ん?もうそんな時間かい?」
「早く朝飯食べましょ〜よ〜」
「そんなに慌てなさんな」
小町は木から飛び降り、背伸びをした
「ん〜〜〜はぁ、いやぁよく寝たぁ」
寝すぎだ。
「アキ、もう少し仕事しても良かったのに」
「残念でした。時間切れです。」
時間切れと言うのは、屍のことである。
この数日間で屍を操る能力のことがだいたい解かってきた。
屍を出せるのは四体まで、無理に五体目を出すと体力がすごく削られ三〜五分も持たない。屍を出して操れる時間は二十分、二十分たつと自動的に屍たちは地に帰っていく。その後は、どんなに頑張っても屍を出すことはできない。五分たてばまた使えるようになる。
今まで使ってこなかったから自分の能力を知る上ではいい勉強になっている。
「アキ、もう少し時間を延ばすこと出来ないかね?」
「無理です」
「あっさり言うねぇ」
小町は輝の即答にやや呆れている。
「どんなに頑張っても二十分が限界なんです」
「男なんだから、その限界を超えて見ようとは思わんかい?」
「何でそんな暑苦しい話になるんですか。もし超えられたとしても、絶対に伸ばしません」
「なんでだい?」
不思議そうに訊ねた。
「あなたの寝る時間が増えるからです」
「寝ているとは失礼だね」
「涎、垂れていますよ」
「!?」
小町は慌てて口元を拭いた。
これでも一応死神なんだよな、と思いなが彼岸の花畑を眺めていた。
輝は小町が持ってきたおにぎりを一口食べて考えていた。
この道の先は何があるのだろう。
ここが三途の河だから閻魔様がいる所なのだろう。
一様小町に聞いてみることにした。
「小町さん」
「ん?」
「この道の先にあるのは、閻魔様がいる所ですか?」
「なんだいいきなり。まぁ、アキが言うようにこの道の先は映姫様がいる所だが」
聞きなれない名前が出できて輝は聞き返してしまった。
「えいきさま?」
「閻魔様の名前」
「へぇ〜」
閻魔様にも名前があるのか、と輝は驚いた。
「で、なんでそんなこと聞くんだい?」
「挨拶に行かなくてもいいのかな〜、て思って」
「え!」
「なんで驚くんですか」
「い、いや・・・なんでもないよ」
そう言いながら、小町は輝から目を逸らした。
「目線逸らしながら言っても説得力ありませんよ」
「でもなんで挨拶に行こうと思うんだい?」
「だって、挨拶とかなくちゃ失礼かなと思ったから」
「そ、そんなことしなくていいよ」
「・・・・」
小町の反応を見るとなんか怪しく感じる。
「なんだい、その目は」
「なにか・・・隠し事していませんか?」
「!」
その時、小町の顔が一瞬引きつった
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