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私のこころ
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母はそれきり言うと、食事に戻りました。
私は神様がいるのかどうかを調べていたと正直に言えるほど常識をなくしてはいませんでしたし、かといっていえば恥ずかしいでしょうから

「図書館に勉強をしてきました。」

とだけ言いました。

母は少し疲れた顔で何かを見るが如く私とは違う遠くを見ながら言いました。

「あなたはもう32でしょう? そろそろ勉強だけではなく結婚してほしいものです・・・。」

「明日にはまたお見合いの話があるでしょうから、父様から呼び出されたらすぐに行くのですよ」

そう結婚!!!
神様に永遠の契を交わすというあの結婚!!
神様の理解できない私にはあの行為すらわからなくなってしまっていました。
兄は既に結婚し、お義姉さんと子2人で暮らしていますが、その様子を見ても私には契が理解できずに悩んでおりました。
私の家系は華族であり、貴族でしたのでお見合い結婚が普通でしたが、私がこんなことばかり考えているせいで両親は困り果てておりました。
兄は既に結婚し、妻を招き入れ子も生んでいるので跡取りは問題ないのですが、やはり娘が32にもなって独身は世間体の悪いものでした。
ですから両親としては早く私を嫁がせて、楽になってしまいたいとお考えのようですが、やはり私には荷が重すぎたのです。

翌日の早朝はあまり気分の良いものではありませんでした。
ベットから体をあげようとしてもなかなかあがらず、気だるさが部屋に靄をするように充満していたのです。
その日の昼には父様から呼び出され、今回のお見合いの相手の写真を見せていただきました。
イギリス人と日本人とのハーフだそうで、もう跡継ぎも決まっているゆえに外国の商人とのつながりが欲しいといった理由でした。
その方は見れば見るほど昨日の教会の前であった方に似ていて(もしくはそうなのかもしれませんが)私はなにか運命といったものを少し信じてみるような気がしました。

お見合いの日時も決まり暇をしていたある時に、ふとあの方が気になって教会に足を運びました。
その頃には私のなかでの神様は彼の考えに近いものに固まりつつありました。
もうすっかり街路樹の木は紅葉しており、はらはらと落ちてくる葉をとても儚いものとして見ておりました。
少し寒い気もしておりましたが、彼に会って私の固まりつつある考えを聞いていただこうと、なんだか気持ちが高揚しているようで
あまり寒くは感じませんでした。
一時間ばかりかベンチに座りながら本を読んでおりましたら、待ちわびた彼が教会にやってまいりました。
私ははやる気持ちを抑えつつ、あくまでも貴族としての挨拶をして彼に話しかけました。

「ごきげんよう またお会いしましたね」

「あなたに会うのを心待ちにしておりました」

彼はいきな
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