【ゼロの使い魔】編
029 馬車から出たらラ・ヴァリエール
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
整理していたら、いつの間にやらルイズの実家に到着していた。……やはり公爵家と云うべきか家が──ヴァリエール邸の大きさが最早城≠フ範疇に思えたのは仕方ない事だった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「待たせたね」
「いえ、大して待っては居ませんよ」
ルイズとは別に、俺一人だけが客間っぽいところに通されて、そこで待機させられる事数分。金色の髪と髭を拵えてモノクルを掛けた壮年の男性が、ルイズと同じピンクの髪を頭頂部ところで丸め纏めている妙齢の女性を連れ立って入室してきた。
(ルイズの両親か…?)
俺の所感では二人は夫婦で、そしてルイズの両親だと思われる。
「さて、まずは自己紹介としようか。私はこのラ・ヴァリエールの領地を治めさせもらっている領主で、ルイズの父親だ。……そして、こちらは妻のカリーヌだ」
「夫の紹介に与りました、カリーヌ・デジレ・ド・マイヤール。ルイズの母親です」
(あれ? ルイズの母親って──カットカット。今は関係ない)
あの時──アルビオンから帰った日の事、城の兵の口振りからルイズの母親が昔、マンティコア隊に居たらしい事を思い出したが、今は全然関係無い事なので別に逸れた思考をカットする。
「これはこれは、ご丁寧にどうも。……僕の名前は今春からルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール嬢の使い魔を務めさせて戴いて居ります、サイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガと申します」
「おお、君のアルビオンでの──この度の戦争での活躍は政から、半ば退いた私の耳にも届いて居るよ。レコン・キスタとやらの魔の手がトリステイン伸びる前に抑え込んだらしな」
「ええ、何やら聖地≠フ奪還を楯に、アルビオン転覆を狙うレコン・キスタの恥知らず共を鎧袖一触、十把一絡げに打ち倒したと聞いています」
(何をどうやったてアンリエッタ姫に伝えたらこうなるんだ、ウェールズ!)
誇大報告も良いところの宮廷での俺に関する噂に、今俺の頭の中で華麗なイケメンスマイルで、これまた無駄にカッコいいサムズアッブをしている、どこぞの皇太子殿下な親友に一言二言だけでも良いから、とりあえず忠言を申し立てたくなってきた。
「……時にサイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガ殿。少し訊いていいですか?」
「はい、公爵夫人。僕に答えられる事なら何卒」
(……ついに来たか…)
ウェールズと次会った時の為に、ウェールズへの忠言をサブの思考で考えながら、ヴァリエール公爵と──ヴァリエール公爵夫人も交えて四方山話を2、3しているとヴァリエール公爵夫人は何かを探る様に訊いてくる。……内容は十中八九、次女の病気の事だと判っている
「ルイズからの書簡では次女カトレアの病気を治せ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ