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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第4話『何もかもが例外の少年「……別に、怒ってるわけじゃないのに」』
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らッ!! 姉ちゃん、いこーぜっ」
「えっ……え?」
まだわかっていないのか、雪姫は座り込んだまま、こちらを見上げてくるだけだ。
──グズグズしてられないのに……!!
誤魔化せそうといっても未だ薄氷の上だ。──この真夏の気温では、あっさり溶けそうな。
「ほらじーちゃんの忘れ物!! 早く持って!!!」
言いながら、自分も先ほど落としてしまった写真を探す。
幸いすぐに見つかった。拾い上げる。
せっかく見つけた手がかりだ──これを忘れる訳にはいかない。
雪姫を見ると、まだ彼女は座り込んだままだった。
──ええい!!
思い切って雪姫の手をひっつかむ。引っ張りあげて立ち上がらせて。
「あっこれ!! じいちゃんから預かった部屋の鍵です!」
医師にカギを手渡すと──雪姫の手を引いて走りだした。
<b>「どーもッッ 失礼しましたーーーッッッ!!!」 </b>
「なによー、弟さんかぁー」
つまらなそうな声と、
「あれ? 男のお孫さんなんていたっけ……?」
そんな声に見送られながら、やはり駆け出して正解だったと、計佑は胸を撫で下ろしていた。
─────────────────────────────────
しばらく駆けた二人は、近くの公園へと来ていた。
炎天下での一気なダッシュで、二人とも息を荒くしてぐっしょりと汗に濡れている。
「あっ!?」
自分が未だ雪姫の手を握っていることに気づき、計佑は慌てて手を離した。
「すみませんっ!!!」
雪姫は何も言わなかった。
汗で、その肌に貼りついた服が透けていて──計佑はプイっと視線を逸らした。
────なんか……ますますドキドキしてきた……
──このドキドキはダッシュのせいだけなんだろうか……?
そんな疑念がふと浮かんだけれど、深くは考えずに、
「……日陰……行きます?」
雪姫を誘い、二人でベンチに腰掛けた。
ようやく息が落ち着いてきたが、雪姫は相変わらず口を開かない。
それどころか、半ば計佑から顔を背けてすらいた。
──お……怒ってる?? ……そりゃそうだよな。芸能人なんだ。変なウワサなんてついちゃったら……ホントに悪いことしたな……
持ちだしてきた写真をいじくり回しながら、思案に耽る。
とりあえずは逃げ出せた。
けれどあの医師のいう通りなら、自分が雪姫の兄妹じゃないとわかってしまうかもしれない。
いや、仮に実際に男孫がいたとしても──どこから齟齬が起きるかなんて。
やはりきちんと──
「さっ……さっきの誤解……俺、病院に戻ってちゃんと解いておきます」
「……別に」
ようやく雪姫が口をひらいた。──そっけなく一言だけ。
「いやっ……俺っ……実際。
よくわかってなかって
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