アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
プロローグ
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萎縮してしまいそうになるが、プレイヤーはそんなこともろともせずにいた。息を切らしながらも赤き竜を睨めつける眼は死んでいなかった。
何が主をそこまで駆り立てる
「駆り立てられてるわけじゃないんだがな・・・。唯、嫌いなんだよ。あきらめるってことが。ただそれだけ・・・」
立っているのもやっとの状態のプレイヤーだが、その言葉にははっきりとした意志が込められていた。満身創痍な状態でありながらもそのプレイヤーは笑っていた。
「それにさ、こういう状態のほうが生きてるって感じがするんだよ」
・・・・狂っておる
「ひどい言われようだ」
赤き竜の言葉に肩を竦めながら苦笑いをしながら答えるプレイヤー。死に直面しているというのに恐怖を感じていないように思える仕草に赤き竜は訝しげに思いながらプレイヤーに問い掛けた。
なぜ、闘う。死を恐れぬのか?
「恐れて何になる?それにな、目の前のことから逃げて、何もかも諦めて塞ぎ込むのは、死んでるのと何が違うってんだよ!!」
赤き竜の問いに即答するプレイヤー。その瞳に臆した様子もなく、本心からの言葉だというのが見て取れた。それを見た赤き竜は、翼をはためかせ飛び立とうとしていた。
「・・・とどめを刺さない気か」
弱きおぬしを倒したところで何になるというのだ
「そうかい。どう思うとあんたの勝手だ。だがな、忘れるなよ。俺はもう一度あんたの前に立ちはだかるぞ」
・・・我にかなわぬと知ってなお我に挑むか、愚かしい事よ
そう言って赤き竜は飛び去って行った。プレイヤーはぼろぼろの体に鞭を打って叫んだ。
「いいかっ!!次会うときまで決して忘れるな!!おれの、おれの名は―――――」
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