第四話 星との遭遇
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いわけではない。それが理由で目標に彼女を選んだわけでは断じてない!と、誰かに心の中で言い訳してることを知ってか知らずか、はぁ〜、と大きなため息をついた夜空は気だるそうな顔で言った。
「まぁ、いいや…けどな小鷹。もしも今度あいつに会うときがきたら覚悟しろよ。」
「な、何をさ…?」
夜空は珍しく真面目な顔をして言った。
「お前のご自慢のその怪力をつかうことをだよ。」
「なんでボクの怪力のことを?」
小鷹は素で驚いた。転校して以来自分の怪力を見せたことなどなかったのに。と、思ってはいるが実際は違う。もうすでに見せてしまっているのだから。
「お前なぁ。転校してきた日にドアすごい勢いでぶち破っただろうが。」
あ…。と落胆した。それを忘れていたのだ。
「え、それじゃ英雄王はボクの怪力とか知ってたの?」
「そりゃそうだろ。あんなに派手に登場してきたんだから。」
小鷹は怖くなった。夜空はきっと自分の怪力を知らないから自分に近づいてくれるのだと今までずっと思っていた。なのに違った。一体彼はどんな思惑が…
「別に俺お前を利用しようとか思ってねえからな。」
「へ?そうなの?え、え、ボクの事、怖く無いの?」
夜空の言葉を聞いて小鷹は一瞬希望を覚えたが、すぐに捨てた。
ーどうせ、この人も裏切るんだ…
そんな後ろ向きな思考になりかけた時、夜空の声が小鷹の頭に響いた。
「お前の周りにいると、なんだか退屈しなさそうだしな。それに言ったろ?」
しっかりとした契約ではない。
「昨日の放課後」
いつ裏切られるかなんてわからない
「俺が…」
けれど、小鷹にとってその言葉は
「お前を…」
今までのどんな言葉よりも
「リア充にしてやるって。」
深く深く染み込んだ。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
翌日の昼休み。小鷹はとりあえず柏崎星奈にあってみようと彼女のくらすを訪れていた。
「で、なんでキミも来てるのさ。」
「別にいいだろ?暇だし。お前の怪力が発動されるのまた見たいし。」
三日月夜空という英雄王を連れて…
「言っとくけど、ボクはこの怪力をつかうつもりないから…」
「いいや、使うよ。あの女の前でお前がそれを使わないわけがない。」
夜空は自信満々な顔で言った。いや、彼が自信過剰なのは何時ものことなのだが、今回はそれが自信ではなく、確信だと。それがわからないほど小鷹もアホな娘ではない。
「どんな人なの?柏崎さんて。」
小鷹が少し不安になって聞いてみると、夜空は
「まぁ、何て言うか…天は二物を与えずって感じの女かな?」
可笑しな表現だと思った。だが、それは適切だったと、
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