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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第2話『 (……雪姫先輩の出番がありません……) 』
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まだ落ち着かないのかちょろちょろと飛び回っている。

──原因は……小指の傷。今のとこそれしか考えようはないよな。てったって、何をどうしたら……

飛び回るの飽きたのか、いつのまにかまくらは計佑のそばに座っていた。

──オレにしか見えない……それってオレになら何かはできるってことなのか?

「なあ、まく……」
「ねえ、計佑」
考えがまとまらないまま、とにかくまくらに話しかけようとした計佑の声に、まくらの声がかぶせられた。
「いいよそんなに焦んなくても、さ……計佑は今、責任感じてるんだよね。
自分にしか私が見えてないんなら、自分がなんとかしなきゃってさ……どう、当たり?」
見抜かれていたことに驚いていると、
「あははっ、図星って顔してる。ぷぷ……」
まくらが砂浜から立ち上がる。砂がついたりはしていない筈だが、クセでおしりをはたくと、
「よーし、いくぞぉ!!」
突然大声をあげた。
「……は?」
「今日の太陽が昇るよ」
空の向こうから太陽が顔を出し始めて──
「私が一番乗りだーっ」
かけ出していくまくら。そのまま海へとジャブジャブ入っていき、
「キャー!! 冷たーいっ。 あれーっ、お化けなのにーっ。わー濡れる濡れるーっ。えーそんなもんなのーっ!!」
キャイキャイ騒ぎ続けるまくらを、ぽかんと見つめる計佑。
……やがて、ふっと息がもれた。
「何やってんだよ全く」
計佑も立ち上がる。

──落ち込んでるオレを励ましてるつもりか、あいつ?

苦笑がもれた。

……全く。当事者が笑おうとしてんのに、オレが暗い顔してる訳にゃーいかないよなっ!

「おいでよっ、計佑っ!!」
逆光で表情までは見えないが、満面の笑顔で誘ってるだろうことはわかる。

──あいつはそういうやつだもんな。

いつだって元気一杯、喜怒哀楽120パーセントの幼馴染だから。
「おいまくらー!!」
まくらの元に向かいながら、計佑も笑う。
「絶対、なんとかしてみせるからな!!」


─────────────────────────────────


<2話のあとがき>

これが僕の生まれて初めての小説……といっていいんですかね、原作漫画を説明しただけみたいなものなんですけど……
第一話じゃなく、この第二話から書き始めてみました。
理由は、この第二話では雪姫先輩は登場しませんので、練習の為にちょうどいいかなぁと思いまして。

原作だと、海のシーンではまくらと計佑はちょっといい感じになってしまいますが、そこは改変させてもらいました。
そして鈍感魔王の計佑くんですが、
一応こちらではまくらの意図に気づく程度の器量は持たせてみました。

ちなみに僕は、計佑くんは結構好きなんです。
いや、色恋に
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