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ファイナルファンタジーT
9話 『優先すべきは』
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し出す手立てのない今、果たすべき役目を優先すべきだ」


「また、あぁなるかもしれねェってのにオマエ………そンな体でやってくつもりかッ?」

「 迷惑を掛けるのは承知の上、私はそうする」

「なンで、役目ってのにそこまでこだわるンだよ……ッ」

 毅然としたマゥスンにランクは、それ以上云えなくなる。


「でもマゥスンさん……、ボク達に心配掛けないように今まで黙ってたのは分かりまスけど────つらい時は、つらいって云って下さい。
ボクらの知らない所で苦しい思いしてたなんて、駄目でスよ……っ。光の戦士の役目とか以前にボク達は、仲間なんでスから」


「ビルの云う通りだよ、無理にとは云わないけど……、マゥスンからもなるべく話してほしいから。約束してくれないと、わたし達があの人見つけ出して倒すまで、ここに留まってもらうからね!」


「 ………判った 」


 ビルとシファの言葉に何を思ってか、たったひと言だけ返す。

「ぜってェ分かっちゃいねーだろ。オマエ必要以上に喋ろうとしねェからな……」

「じゃあランク、まずはあなたがマゥスンをちゃんと名前で呼んであげる事から始めたら?」

「な゙ッ、何でそーなるンだよ!」

「でスよねぇ、まともに呼んだ事ほとんどないでスもんねっ」

「ほら、ちゃんと呼んであげて? せ〜の…!」

「うっせェ! ンなコトよりここにゃもう用はねーだろ、さっさと『土のクリスタル』見っけ出すぜッ」

「ちょっと待ってランクったら! テューテさんにお礼云わなきゃダメでしょ……!?」

「ランクさん、照れ屋さんでスねぇ」

「 …………… 」


────────────


 クレセントレイクから新たに旅立った4人は、メルモンドという町を目指して針路をとり、そこに着くまで舵を取るランク以外は船内に居て、シファはふと思い立って赤魔道士マゥスンの居るの船室前まで来る。


「マゥスン? わたし、だけど………入ってもいい?」

 ────声を掛けるが、返事はない。

(まさか、発作起こしてるんじゃ……っ)


「 開いている、……入って構わない」

 早まってしまったか、少しして中から落ち着いた声が返ってきたため思わずほっとするシファ。

ドアを開けると、羽付き帽子はしていない赤マント姿のマゥスンはベッドの隅に腰掛けており、遠慮がちに入って来た白魔道士のシファを無表情に見据える。


「ちょっと、二人きりでお話したいなぁと思って来たんだけど……隣、座ってもいい?」

「 あぁ 」


「あれから……、大丈夫?」

「 ……問題無い 」

 まるで、何事も無かったように素っ気ないマゥスン。

「えっと……白魔
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