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東方変形葉
日常の中の無限変幻
東方変形葉31話「語られる過去、真実」
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かったら、ぜひ話していただきたい。』
「・・・わかりました。あなたがこの少年のためにも力を尽くしてくれた感謝のしるしとして、そのことを伝えておきます。」
紫は、私が見たことのない真剣な眼差しで言った。
『助かる。では、もう会えないかもしれないが、私はこれにて。あ、あと、もう一つ伝言がある。』
「なんでしょうか。」
『永遠の命という、死ねない苦しみやいろいろな苦難を味あわせてしまって申し訳ない。と伝えてほしい。』
「わかりました。」
『では、私はもう戻らなければならない。また逢う日まで。』
そういってスッと消えてしまった。



「・・・んっ」
目が覚めると、そこは見慣れない天井があった。
「俺、いったい・・・いててっ」
背中が少しだけ痛むが、あまり支障はない程度だった。
「・・・裕海?裕海なのね?」
と、聞き覚えのある声がした。目がチカチカして見えにくいが、そこには紫がいた。
「「うえ〜〜〜〜〜んっ!!」」
「おっと。」
人形たちが泣きながら抱きついてきた。ああ、そうか。俺は死にかけたのか。
「心配かけてごめんね。みんな。」
その言葉に反応したかのように、ほとんどのみんなが泣き崩れた。
「もう、ばかばかばかっ!」
涙目でレミリアが飛び乗って軽くたたいてきた。
「・・・裕海、あなたに伝えなければならないことがあるの。」
紫が少し暗い表情で言った。そして、真実を聞かされた。俺の体に入り込んでいる神の過去を。俺は永遠を生きなければならないということを。入り込んだ神の謝罪を。
「・・・ああ。理解したよ。」
「じゃあ、全てを受け入れるのね?」
「ああ。」
永琳がそばに来た。
「今から、すぐに効く薬を塗るから。しみるけど、がまんしてね。」
「ああ。っ〜〜〜〜〜!!」
すっごいしみる。めっちゃ痛い。
「いたそーっ」
フランとメディスンが横から眺めていた。見ると、もう泣いておらず、笑顔になっていた。つられてみんなも笑顔になっていた。
このとき、ひそかに俺は決心した。
俺はもう、みんなを泣かせたり悲しませたりはしない、と。



続く

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