第三話 体育会系演劇部
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では圧倒的お花畑な光景が想像されているようで、こんな微妙に腐った少女が神職とは中々に世も末だが、、、
「いけません、和子様。少しお鼻血が、、、」
和子は自らが作り出した妄想に相当刺激を受けたらしく、気がついたら鼻血が垂れていた。
素早くポケットからティッシュを取り出したジャガーが、その血を拭う。ジャガーも、紗理奈と同じく演劇部と野球部の掛け持ちをしている。
それは、同じ二つを掛け持ちしている姿に合わせる為なのだろう、何故ならジャガーは姿の世話役、つまりはメイドなのだ。
まだ15歳で人の面倒を見る事を仕事にしてるのだから、ジャガーが大人びて穏やかなのも合点がいくだろう。権城は生暖かい目で、ご苦労様ですとの視線を投げた。
「ほらほら、早く屋上に移動する!」
紗理奈が急かして、一同はクラブ棟の屋上へと赴いた。
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「「「「あーえ!いーう!えーお!あーーーーおーーーー!!」」」
クラブ棟の屋上から、夕日に美しく照り輝く大海原に向かって声を出す。潮風に逆らい、音を飛ばす。
(……演劇部はそれなりに、顔馴染みも居るけど……やっぱキツいな。保留しよう……)
権城は、声を枯らしながらそう思った。
「まだまだー!まだまだ声出てないぞー!」
紗理奈の一際元気な叱咤が、皆の声を切り裂いていった。
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