第三十四話
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ならいいじゃないですか」
この子、警戒心がなさすぎるだろ。
あー・・・うん。もういいや。俺が変な気を起さないように耐えればいいだけだし。
「それにしても、一輝さん。なんだか慣れてる感じがしますね。女の子と寝るの」
「その言い方やめれ。すっごくダメ人間っぽい・・・」
女の子と寝るのに慣れている男子高校生。
うん・・・将来のヒモか、そいつは。
「まあ・・・昔、よく妹が潜り込んできたからな」
「あ、なら夜露も潜り込んでも?」
「いいわけないだろ、警戒心なさすぎるぞ・・・」
もう、呆れることすら無駄だな。
「それで、妹さんってどんな人なんですか?」
「そう、だな・・・今は陰陽留学してる、夜露ちゃんと同い年だよ」
「それはそれは。会ってみたいですね」
「うん、仲良くなれると思うよ」
湖札、元気にしてるかなー・・・
帰ってきたら、そのまま高校受験をするんだっけ。どんなシステムなのかよく理解してないけど。
「そういえば、夜露ちゃんは高校、どこ受けるか決まってるの?」
「いえ、まだですね。というか・・・」
「というか?」
「家からの制約のせいで、ちょっと選ぶのにも気をつかうといいますか・・・」
名家旧家あるある。学校すら完全には本人の自由で選べない。それが適応されたわけだ。
「どんな制限を出されたの?」
「そこそこに歴史のある女子高か、陰陽師関連の名門校か、信頼できる護衛のいるところ、だそうです」
「うん、もうわけわかんない」
最後の一つが。
「父と母は、悪い虫がつかないように見張ってさえくれれば誰でもいい、と言っていました」
夜露ちゃんは、冗談めかしてそう言った。
「そう言う意味での護衛か・・・まあ、心配にもなるよな、これは」
最初は呆れてたんだけど、その気持ちはとてもよく分かる。
この警戒心のなさは、家のこととか関係なく心配にもなるだろう。
「はぁ・・・さて、そろそろ本題を切り出す気になった?」
「あ、やっぱりバレちゃってました?」
「そりゃ、こんな立場だからな。これだけ話して相手の意図に気付けないんじゃ、すぐにでも死んでるよ」
「それに、隠すことも多いですからね。・・・まあ、気づかれちゃったなら仕方ないですか。本題に入ります」
そう言って、夜露ちゃんは本題に入った。
「一輝さん。夜露・・・人を殺したことがあるんです」
これは、また・・・予想してたのの数倍、衝撃的なのが来たな・・・
「・・・・・・・・・」
「聞きたいことがありましたら、遠慮なく聞いてください。元々、そのつもりでもあったんですから」
「・・・じゃあ、」
そう言われて、俺はようやく口を動かすことができた。
なん
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