第三十三話
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・」
「どうなってました?」
「十五位になってた。じゃあ、雪姫さんが?あの正体不明の『型破り』?」
そして、二人の視線が雪姫に向いた。
さて、ここで取れる手段は二つ。
一つ目は、このまま雪姫ってことで誤魔化す手段なんだけど・・・それは、いつばれてもおかしくない危険性がある。
白夜も同じ考えのようで、視線を送ると頷いてきた。
はぁ・・・仕方ない、よなぁ・・・
「雪姫じゃないよ、席組みは・・・『型破り』は」
「じゃあ、誰なのよ?ここまで来て勘違いで済ませるつもり?」
「あと、まだこの家には人がいる、というのもだめですからね?これでも夜露、気配察知は得意分野ですので」
「いや、もうそんな手を使うつもりはねえよ・・・はぁ、白夜。もういいな?」
「しかたあるまい。それ以外に手がない以上、下手に隠すのも悪手だ」
よし、特に許可なんてなくても話してたんだけど、これで光也からのお小言は全部白夜に押し付けることができる。
「ふぅん・・・で?誰なの?」
「俺」
「「・・・え?」」
「いやだから、俺」
数秒、二人は固まって。
「「いやいやいやいや」」
手を顔の前に持ってきて、左右に振るというとても分かりやすい否定の動作をしてきた。
「いやだってカズ、アンタのライセンスには十五位って書いてあったじゃない」
「ライセンスの偽造は不可能ですし、お会計で使ったのならなおさらです」
「ああ、うん。あれは偽物であり本物である、って感じになるからな・・・何せ、発行したの光也だし」
そう言いながら、俺は十五位の方のライセンスを財布から取り出して二人に渡す。
「まあ、そう言うわけだからこれは偽物なのに会計でも使えるし、本物として使えるんだよ。俺の本当のライセンスはこっち」
そして、次は空間に穴をあけてそこから本当のライセンスを取り出して二人に渡す。
渡す時に上にしておいた表面には、名前とかの情報が免許証みたいな感じに載っている。
で、裏面には・・・
―――――席組み第三席、『型破り』―――――
とまあ、とても分かりやすく俺の立場が書いてあるのを、二人は口をあけて見つめる。
ちなみに、もう一枚の方には『第十五位』とだけ書いていある。ランク持ちでない人の場合には何にも書いてないのだが、まあその辺りの都合はこの際放置。
「・・・ねえ、マジ?」
「おう、マジ」
「一切の冗談もなくですか?」
「一切の冗談もなくだな」
そして、再びの沈黙の後、
「「えーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」」
とっても大きな驚きの声が、二人から上がった。
========
「・・・アンタって本当に、面倒事に巻
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