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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第1話『二度目の出逢いと、雪姫の心』
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感情が、この追い打ちで完全に怒りとして爆発した。
──まくらァァァァ!!!
走りだす。走り続ける。走り続けて──
─────────────────────────────────
「まくらーっ、……テメ何勝手にっ・・・ヒトのチャリ・・・っ……乗っ取ってんだバカヤローっ・・・」
一時間以上走り続けてようやく家についた計佑が、居間へと倒れこんでいた。
ゼヒーゼヒーしながらも、どうにか悪態をつく少年に、
「……お前が悪い」
ソファに寝転んだままのまくらが、頭だけつきだしてぼそりと答えた。
「なっ・・・何ふざけたこといってんだテメーっ!!」
まさかの言い草に怒り再燃、立ち上がり、ソファの前にまわりこむ。
「ひゃっ、まっ待って!!」
まくらが裏返った声をあげた。
「……なっ!!」
まくらは仰向けで寝転んでいた。いや、問題は姿勢ではなくて──
「いやあっ!!」
仰向けの姿勢だったまくらが身を翻してうつぶせになる。
──バッ・・・バスタオル・・・
正確には、バスタオル一枚を身体にまきつけただけのまくらがそこにいた。
今はクッションに完全に顔を埋めてしまっている。
肩甲骨から上の全部が素肌。
顔を覆うように折りたたまれた腕、それに押された乳が脇から僅かに覗く。
お尻はギリギリ隠れているくらいで、計佑が一歩下がればその中が見えてしまいそうなくらいだ。
──なっ・・・なっ・・・!!
固まってしまっていた計佑だが、股間まで固くなるのを意識した瞬間、
はっとして慌てて後ろを向く。
──まっまくら相手になんだよこれ・・・今日はなんかおかしいぞ俺っ。
くそっ、あの先輩と会ってからこっちどうなって・・・
「けーすけ……」
「なっなんだよっ」
呼ばれて顔だけ振り向くと、いつのまにかまくらが立ち上がっていた。
・・・自分の両肩を抱くような姿勢で。
「ねえ・・・計佑はさ・・・みっ・・・見たいとおもう?」
「なっ・・・何をだよ? 主語がなきゃ意味わかんねーだろうが」
「……言わせないでよ。 わかってるクセに」
まくらが、スルっと肩を抱いていた手を下ろし、胸元が覗く。
「わっ・・・わかんねーーーよっ!! 何もわかんねーからとにかくやめろっ、なんでもいいから服きろっはやく!!!!」
計佑の声が裏返る。
「服着ろ? わかんないとか言っといて・・・やっぱりわかってるじゃんそれ・・・」
ずいっと近づいてきたまくらが、前かがみの計佑を上から見下ろす。
目を細めたその表情は、長年一緒にいたはずの計佑が見たこともないものだった。
計佑の顔にまくらの両手がそえられる。
「ひゃめ・・・」
もうろれつもまわらない。
──そして次の瞬間、まくらの表情がくずれた。
「完全にひっかかってる・
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