暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0683話
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を持っているのか?」
「……あ、そ、そうね。まぁ、そうよね。普通はそう思うか。ええ、そうよ。ほら」

 どこかがっかりしたような、あるいはホッとしたような表情を浮かべたシェリーがポケットから2枚のチケットを取り出す。そのチケットが何であるのかは言うまでも無いだろう。

「シェリルのライブチケット」
「そ。さて、どうする? 数時間私と一緒に行動したら報酬としてこれを上げるわ。どう? 悪い話じゃないと思うけど」
「まぁ、それは確かに」

 現在値段が異様に高騰しているシェリルのライブチケットだ。それを考えれば、寧ろ数時間シェリーに付き合うだけで貰えるというのは破格の好条件と言ってもいいが……

「そのチケットは本物か?」

 そう、下手をすれば車すら購入出来るだけの価値のあるチケットを、そうあっさりと……しかも2枚も俺に渡すというのは話が上手すぎるのだ。
 だが俺の言葉を聞いたシェリーは、頬を薄らと赤くして口を開く。

「当然でしょ! このあたしが偽物を掴ませるなんて真似する訳無いじゃない! あーもう、頭に来たわ。こうなったら、絶対にあんたを連れていくから、覚悟しなさい! ほら、行くわよ!」

 そう告げ、俺の手を取り強引に引っ張っていくシェリー。
 その様子に、確かに俺を騙す必要は無いんだろうと判断し、シェリーに手を引っ張られたまま空いてる方の手で携帯を取り出し、登録されている番号へと連絡を取る。

『おう、どうしたアクセル。今こっちは情報を拾うのに忙しくてだな』

 言葉通りに、余程忙しいのだろう。ギリアムは慌てたようにそう告げつつ、何故か周囲からクランやミハエル、ルカの声が聞こえて来る。……どんな状態になっているのやら。

「あー、取りあえずシェリルのライブチケットは入手出来そうだぞ」
『何っ!? それは本当か!』
「ああ、妙に親切な女が数時間程自分に付き合えば譲ってくれるらしい」
『そうか! なら、こっちの事はいいから……』

 不意に横から手が伸びてきて、携帯の電源を切る。そうなると当然ギリアムとの連絡も途切れる訳で……

「おい、シェリー」
「何よ。男ならあたしみたいな魅力的なお姉さんと一緒にいる時に他の事に気を取られるんじゃないわよ」
「……はぁ、分かったよ」

 溜息を吐いて携帯を仕舞い、そのままシェリーと一緒に街中へと向かうのだった。
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