マクロスF
0683話
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用して半回転、相手が飛び出てきたばかりのビルとビルの隙間へと戻して、両手首を手に取りながら壁へと押しつける。
「きゃあっ!」
……きゃあ?
襲撃者にしては可愛い悲鳴に、思わず振り下ろしかけていた手を止めて相手の様子を確認する。
サングラスに、大きめの帽子、服装に関してはお洒落やらファッションやらにはあまり興味がないのでセンスがいいのかどうかは分からないが、それなりに良く似合っているように見える。
『……』
サングラス越しにじっと目と目を合わせる俺と不審者……もとい、不審者と勘違いしてしまった女。
やがて、どこか怒っているような口調で女が口を開く。
「ちょっと、何のつもり? いい加減に手を離してくれると嬉しいんだけど」
不機嫌そうにそう告げてくる女の言葉を聞きながら、素早く握っている女の手首を確認する。少なくても、俺が触っている限りでは軍属のソレではない。
敵ではないと判断し、女の頭の上で掴み上げられていた両手の手首を解放する。
「ああ、悪いな。いきなり飛び出てきたから物盗りか何かだと思ったんだ」
「……あたしが物盗りなんてする訳ないでしょ! 全く、外に出ていきなりこんな目に遭うなんて思いもしなかったわよ」
余程に今の行為が不愉快だったのだろう。……まぁ、飛び出たところをいきなり両手首を固めてビルに押しつけられたのだから無理も無いが。
「大体ね、あんたみたいな子供があたしを……あら? 良く見たらあたしよりも背が小さいのね。なのに何でこうも簡単に取り押さえられたのかしら? 一応それなりに身体を動かすのには自信があるのに」
俺へと文句を言っている時に何かに気が付いたのか、不思議そうに俺の方へと視線を向けてくる。いやまぁ、確かに目の前にいる女は平均よりも身長が高いが……
「あー……とにかく、こっちもいきなりの事で驚いて過剰反応をしてしまったんだ。悪かったな」
「過剰反応って……あんた、まさか犯罪者とかだったりしないでしょうね?」
「一応こう見えても立派に社会人の一員だよ」
溜息を吐きながら、S.M.Sの身分証を目の前の女へと見せる。
「え? S.M.S? へぇ、あんた見たいな子供が雇われているなんて、意外に有能なのかしら?」
「まぁ、そうだな。一応戦闘に関しては自信がある」
少なくても、生身での戦いに限定して言えばこのマクロス世界で俺に勝てるようなのは……あぁ、いや、でも歌エネルギーとか意味不明なのがあるのを考えると確実でもないのか?
「ふーん、凄い自信ね。ま、いいわ。じゃあ、あんたちょっとあたしに付き合いなさい」
何故かいきなり会ったばかりの女にそう命じられるのだった。
「は? 一応俺はやる事があってお前に付き合う程暇じゃな
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