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東方変形葉
変化と不変の入り乱れ
東方変形葉29話「久しぶりの月面旅行」
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うしたらいい?」
「そうねえ。あ、そうだ!耳かして。」
豊姫に言われて耳を貸した。ふ〜ん?そんな方法でいいのか。
「れ〜いせん、こっちむいてっ」
「?」
涙目でレイセンが振り向いた。そしてそっと・・・
「っ!!!!!!!!!????????」
おでこにキス。これが効果的よ、と教えてくれた。ほんとにこれで効くのか?
「はわわわわわ・・・ぷしゅ〜」
顔を真っ赤にして崩れ落ちた。いったい何が起きた?
「・・・裕海って、意外と結構鈍感ね。」
「歳としては思春期なのに、鈍感なのですね。」
「・・・?」



ふう、相変わらずここの料理は美味いな。うさみみたちとの雑談も終え、かなり時間が経っていた。
「じゃあ、そろそろ帰るね。また今度。」
「あら、もう帰るの〜?」
「ああ。また今度来るよ。じゃあね。」
みんなが手を振って見送ってくれた。



気がついたら家の中。空間操作ってホントに一瞬だな。
「ふう、明日は守矢神社っと。」
布団を敷いたその時、空間の裂け目が現れた。
「ハロー」
「ああ、紫。じゃ、お休み。」
「ちょっと!?出てきた途端に寝ようとしないでよ!」
「ん〜?用は何?」
一応聞いておく。結構眠いが。
「本当の優勝報酬よ。」
そういって出てきたのは、一冊の本だった。
「・・・なにこれ。」
「開けてみればわかるわ。」
言われたとおり開けてみると、そこには結界修復の仕方が細かく丁寧に書かれていた。
「つまり、大結界の修復を手伝ってほしいと?」
「いいえ、違いますわ。」
じゃあなんだろう。
「人形たちの内部の結界の修復がいるでしょう?」
・・・ああ!そういうことか!
「“修復の変化”をいじれば大丈夫だろうけど、どのように修復されているのか気になるでしょ?」
確かにその通りだ。万が一のことがあったら大変だからな。と、もうすでに寝ている人形たちを見ながら思った。
「なるほど、ありがとう。紫。」
「どういたしまして。さてと、藍に怒られるからそろそろ帰るわね。」
「ああ。おやすみ。」
「おやすみ。」
紫はにこっと微笑んでスキマの中に入って行った。
部屋の中はうっすらと寒い。そろそろ冬も去るころ。暖かくなればまた綺麗な桜を見ることができる。楽しみだな。
俺は布団の中に潜って意識を手放した。



続く

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