一般的な高校生の日常で執事が出てくることはまずない
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らす。
「やあ優太くん」
「おつかれだな」
クラスメイトの花菱と朝風だ。
「ああ、おつかれさん。おれより瀬川のほうがおつかれだと思うけどな」
「だな。泉の足りない頭では先程の授業の2割も理解していないだろう」
「無論!私たちも理解していないがな!」
「それは自信満々に言うことじゃないけどな」
賑やかな連中だ。つまらない授業で干からびていた心情を潤してくれる、とでも言っておこうか。こっちまで楽しくなってくる。
「むぅ、美希ちゃん理紗ちゃんひどいよぉ!」
「泉は可愛いなあ」
頬を膨らませ、拗ねたように言う瀬川に抱きつき、うりうりと頭を撫でる朝風。
「で、飯か?」
先程の思考の続き、昼食についてだ。
こいつらも昼飯のことで来たのだろう。昼休みーーと言っても時間が限られている、あまり無駄にはしたくない。
「そうだ。今日はカフェテリアにでも行こうと思っていたのだがーーどうだろうか?」
おれの昼休みは、この3人といることが殆どだ。それは入学したばかりの頃からであって、こいつらから誘って来た。なにやら面白そうだから、と言った理由らしい。
「別にいいぞ」
別に断る理由もないので肯定の意を見せる。
「あっ、でも今日は誘いたいやついるんだよ」
「ほう?それは珍しいな」
「そうか?」
「ああ、珍しい。昼休みは私たち以外とあまりつるまないから。てっきり私は、ハーレムを堪能しているのだとばかり思っていたぞ」
「ハーレムって……。随分と大きく出たな、おい」
花菱の見当違いの解答に、苦笑する。
「別に誘っても良いだろ?」
「ああ、別に構わない」
「なら善は急げだ」
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