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『自分:第1章』
『たこやき屋』
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精神力も無いし、どぉせ零那は既に玩具やし、汚いから。

されるがままになった。

たぶん、何かが自分の中で崩れたのは確かなんやろうけど...たこやき屋のオッチャンを恨むことは無かった。

家の近くまで送って貰って、帰り際に5万くれた。
持って帰っても確実に取られるし、どうしたんか聞かれてるし、面倒やったから、チャック付きの透明の袋に入れて、バス停の大きい石の下に隠した。


数日後、家を脱走できた。
それを取り出し、細かく両替して小分けにして学校のロッカーに隠した。
児相に電話するのに使う電話代としては多過ぎる。

金の使い方やか知らん。
当時欲しいものと言えば酒とカメラ。
カメラは毎日スカートのポケットに入ってて、空の様子が変わってたり、見たこと無い花が在れば撮ってた。


たこやき屋は変わらず、いつもの場所で営業してた。
自分からは寄らん様になった。
呼び止められたから行くことに。
謝られた。

前したことを『誰にも言わんといてな』って泣きそうな顔で...

『言わん。自分も受け入れた。』

なんか解らんけど憎む気にも
ならんし気持ち悪いとも思わんし。

かと言って、好きとかってのも無いけど。

誰に何されても同じ。
行為は変わらん。
既に汚いし。

オッチャンは『ありがとう』って泣いてた。
零那は『泣かんといてや。大人やろ?恥ずかしいで。』って言って帰った。
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