第二十七話 正式
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アイリスはカーネルと同じように最初からレプリフォースに入隊することに決まっていたが、彼女自身はそれはもっと後のことでもいいと思っていたし、周りもきっと彼女と同じ考えだったのだろう。
元々カーネル同様、製作が頓挫したレプリロイドの片割れであったし。
しかし、イレイズ事件で事態は一変する。
レプリロイドを動かすDNAプログラムが消失し、多くのレプリロイドが機能停止したこの奇怪な事件が起きた当時、アイリスは研修生としてハンターベースに勤務していた。
この事件の調査をエックスとゼロ、ルインが担当することになり、アイリスは3人のオペレーターに任命された。
そして見事に事件を解決したのである。
この功績を称えられ、あっという間にアイリスは正式オペレーターとなった。
と言っても、ここ数ヶ月軍隊であるレプリフォースが出動するようなとりわけ大きな事件も無かったため、正式任務自体はかなり遅れてしまったのだが。
アイリス「あの事件はゼロ達が頑張ったから解決したんだけどな……」
事件解決後、直ぐにレプリフォースに連れ戻されてしまったアイリスはあれ以来、3人とは全く会っていない。
噂によれば、エックス達は上層部から労いの言葉を受けただけらしい。
自分はレプリフォースの就任や新しいアーマーを授かったというのに。
まあ本人達は全く気にしてはいないらしいが…。
アイリス「何だか自分だけ得した気分だわ…」
自分は安全な場所でナビゲートをしていただけだというのに。
彼らは労いの言葉だけ。
何だか罪悪感が沸いて来た。
部屋に戻る最中、話し声が聞こえてきた。
何だか聞き覚えがあるような…。
アイリス「嫌だわ…幻聴なんて……」
ルイン「何が幻聴?」
アイリス「ルイン!!?」
目を見開きながらルインの方を見遣るアイリス。
何で彼女がレプリフォースに?
ルイン「私だけじゃないよ。エックスやゼロも一緒だよ」
確かに後ろを見遣ればエックスとゼロもいた。
ゼロ「どうしてもお前に言っておきたいことがあったからな」
アイリス「え?」
エックス「レプリフォース正式就任、おめでとうアイリス」
アイリス「え?……え……え……?」
慌てふためくアイリスに、ルインはあくまでマイペースに続けた。
ルイン「本当はもっと早くに言ってやりたかったんだけど、仕事が終わんなくて遅れちゃった。ごめん」
アイリス「そっ、そんな、全然気にしないで……!!お祝いしてくれただけでも嬉しいから……」
謝罪する親友に両手を振ってアイリスは返した。
ゼロ「それからこれはアイリスの就任祝いだ。受け取れ」
ゼロからぶっきらぼうにアイリスに小さな箱が差し出された。
アイリス「え?いいの?」
エッ
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