第三章 悪夢
第12話 時間
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活が好きになるかもしれない。そうじゃなきゃ俺とのデートを楽しめなかったはずだ!」
狂三「な……そんなこと……」
士道「できるんだよ!俺には!」
狂三「!?」
士道の叫びに狂三は息を詰まらせた。
士道「お前のやってきたやつは一生かけて償わなきゃならねぇ!でも……お前がどんなに間違っていようが、俺がお前を救っちゃいけない理由にはならない……ッ!」
狂三が数本下がる。それを追うように士道が一歩前に踏み出す。
そして右手を狂三に向けて、優しい笑顔で出した。
狂三「士道さん……」
狂三もその手を握りにいくかのように右手をゆっくり出した。
その瞬間。
「駄ァ目ですわよ。そんな言葉に惑わされちゃあ」
どこからかそんな声が響いた。
狂三が眼球から飛び出さんばかりに目を開き、苦しげな声を響かせていた。
なぜなら、
狂三の胸から一本の赤い手が生えていた。
士道「狂三……?」
狂三「わ、たくし、は」
?「はいはい、わかりましたわ。ですから……」
狂三の胸から手が引き抜かれ、血が出てきた。
それと同時に狂三が纏っていた霊装が消え、狂三の身体が人形のようにくずおれた。
?「全く……」
倒れた狂三の丁度後ろから、さっきの声が聞こえた。
士道「くる……み……?」
それは、さっきの狂三と瓜二つ……いやそれは間違いなく狂三だった。
狂三「まったく、この子にも困ったものですわね。この頃の私は若すぎたのかもしれませんわね」
意味が分からない。
狂三が狂三を殺して、最初の狂三が影に喰われていった。
士道「何、が……」
士道が呆然と声を出した。
そして、狂三を喰った影から無数の手が出てきて、士道の手と足を拘束した。
狂三はあざ笑うかのように何か言おうとした。
だが、それが中断された。
狂三「あら……?」
そして狂三は気付いた。
狂三「当麻さんはどこにいらっしゃるのかしら……?」
士道「は?……そんなの俺の後ろに…………え?」
そして士道も気付いた。
上条当麻がいつの間にか消えてることに……
その頃、上条当麻はというと、
上条「ったく、面倒なことしやがって……」
上条当麻は既に学校から出ていた。
上条「士道、悪いが上条さんはちょぃと抜けさせてもらう」
上条は学校の屋上を見て、そして言った。
上条「″真那″、時間稼ぎ頼んだぜ」
そう言い切ると、上条は走ってどこかへ行ってしまった。
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