第三章 悪夢
第12話 時間
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すわよね?」
士道「っ、空間震警報……ッ!」
狂三は両手を広げて、士道と上条を交互に見ながら口を開いた。
狂三「きひ、きひひ、ひひひひひっ、さぁさ、どォしますの?今の状態で空間震が起こったなら結界内にいる方々をどうなりますでしょうねぇ!」
上条「狂三……テメェ!」
上条は思わず狂三の方を睨んでしまった。
すると、士道が何かを思いついたようなのとを言って、狂三に問いかける。
士道「狂三、おまえは俺を食べるのが目的って……言ってたな」
士道は背の高いフェンスを登り、頂上に足をかけて狂三の方に顔を向ける。
士道「空間震を止めろ。さもないと……俺はここから落ちて死んでやるぞ……!」
狂三「自分を人質に……?」
上条「(士道のやつ、何を………なるほど。自分が落ちても精霊の加護で死ぬことはない……でも狂三はこのことを知らないから、自分を人質にとっているように見えるのか……。士道のやつ、なかなか考えたな)」
上条は狂三と士道を交互に見ながら士道に感心していた。
しかし、狂三はそんなもの関係ないとばかりに言ってくる。
狂三「そんな脅し、やれるものならやってご覧なさいな!」
士道「……あぁ」
士道は静かに言うと身体をフェンスの向こうに投げ出した。
狂三「……っ!」
上条「士道!?」
上条も本当に落ちに行くとは思ってなかった。慌てて士道の方に向かう。
それより早く、狂三が士道の方に向かっていた。
フェンスの下を見るとら狂三が士道をお姫様抱っこのように抱き留め、そのまま、校舎の壁を垂直に登り、屋上に戻り、士道の身体を放る。
狂三「信じられませんわ!あなた、バカじゃありませんの!?」
上条「まあ、士道はバカだろうな……」
狂三が怒っている側で、上条が苦笑いしながら狂三の方に向いた。
上条「でも、これでハッキリしたな。士道は人質にするだけの価値があることが」
狂三「……っ」
士道「さあ、空間震を止めてもらおうか!ついでにこの結界も消してもらう!さもないと舌を噛んで死ぬぞ!」
狂三「何ですの……!?」
狂三は悔しそうな顔をしたあと、指をパチンと鳴らした。すると、周囲に響いていた音が止み、辺りを覆っていた重い空気が消えていった。
士道「じゃあ、もう1つ……」
狂三「まだありますの……!?」
士道「狂三。お前に一度だけ、やり直す機会を与えさせてくれないか」
狂三「まだそんなこと言ってますの?ありがた迷惑ですわ」
士道「そんなことねぇだろ!」
狂三「え……?」
狂三は士道の言葉に一瞬困惑した。
まるで何かを恐れているような……
士道「お前だって、ごく当たり前の平穏な生
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