32話
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れないか?」
「それならまずは、ビルトラプターのデータを見せてくれないか。」
そう言って、ジェイルはビルトラプターのT−LINKシステムのデータを閲覧します。
そのデータを確認して、ジェイルは一言洩らしました。
「彼はこの程度かね。最新のもを使わせたら着いて行けないぞ。」
「それは、どういうことだい。」
「念動力が安定していないんだ。一定レベルの念動力を発動せなければ、負荷が強すぎて良くて精神崩壊、悪ければ死亡する事になる。」
「ジェイル、私は知りませんでしたよ。」
「もともと、君に合わせて製作したからね。仕方がないよ。それに君も使いこなしていると言えるのはあの黒いガーリオンとの戦いの発光現象が起きた時のみだよ。あの時のレベルならビルトラプターに積んでいるT−LINKシステムでは着いていけなかっただろうね。」
その瞬間、ロバートの顔が赤くなってきます。
「もし、彼が耐えることが出来なかったらどうするつもりなんだ!」
「フム、そんなこと考えてもみなかったからな。実験の段階でそのあたりは見極めているよ。」
「おい、その段階で過酷な実験を施しているのか、テメーは!」
「そうだよ、リュウセイ君。彼はいろいろと優遇されて生まれてしまった。そのために、要らぬ苦労もしょい込んでしまったんだよ。それに対抗するには、文字道理に死に掛けるレベルの実験に耐える必要があっただけだよ。」
「優遇されているのなら実験につきあう必要なんかねぇ!優遇されていないからじゃねぇか!」
ロバートは大体の事情が呑み込めたのか落ち着きましたが、逆にリュウセイは凄まじい剣幕となってきています。
「それは、違うよ。優遇されるという事は、人生に大きなメリットをもたらす半面、それにより、デメリットもその人物に課せられるものだ。他者からのプレッシャーや妬みなど様々なデメリットがね。例えばだね。」
ジェイルは彼らの背景を大体に話しているのでライの方を見て例えとしてあげます。
「名門に生まれたものは例え、本人が縁を切ったと言っても一生その家名が付きまとう。これまで、恵まれた暮らしをしてきたのは紛れもなく、その家の力なのだからから。どんなに不愉快に思っても変わりないんだよ。」
次にリュウセイを見ます。
「そして、リュウセイ君。君は恵まれた念動力を生まれながらにして持ってしまった。確かに、君の念動力をこの程度と評したが最高値は十分に最新のT−LINKシステムに対応出来るが、反面に安定性に欠けているんだよ。それは、彼の念動力に迫るモノを持っているのだよ、君は。潜在的な念の強さは相当なものだ。それは、誇るべき才能だ。だが、そのことにより、このチームに入れてられ、この戦争に参加する羽目になった。デメリットとメリットは結構繋がってい
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