宮藤芳佳
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あのあと、私たちのことは改めて部隊全体に広まった。私も正式な階級を公表し、今までの経緯も話した。私は批難の嵐になるのかと思っていたが、誰も私たちを攻めやしなかった。
「根岸少佐、ただいま着きました」
ヤバッ、茉耶が来るのすっかり忘れてたよ。どうしよ、119のことはもう部隊中に知れ渡ってるし。
「茉耶。今日は機嫌がいいね」
「やっぱりわかりますか!」
わかるよ。だって、普段は私を呼ぶときに少佐なんて付けないもん。
「実はですね、上層部が私たちを機密航空団から、第24航空戦隊所属に変更することが決まりまして、これが嬉しくて仕方ありません」
「えっ!なんで?」
「根岸少佐の行動は上層部に筒抜けなんですよ」
と言うことはバレバレだったんだ。まあ、今となっては別にどうでもいいけど。
「あと、320機を祝して中佐に昇格する人がいるからかね」
「えっ!中佐?なんで?」
私なんかが中佐?ありえない。
「自分の撃破数を理解してる?」
「それはわかっているんだけど。でも、私より昇格すべき人は山ほどいるよ」
「根岸少佐は自分のことを過小評価しすぎです」
そんなことはないと思うけど。だってさ、現に坂本さんですら少佐どまりなんだから。
「なお119航空隊は105航空隊からの離脱とのことです」
「なっ!」
「ですので、佐々木中尉もこちらに合流するそうです」
「げっ!」
てことは、私が隊長だとして、副官が颯と芽依さん。そして、芽依さんに1班を見てもらい颯には2班を見てもらう形のしないと。
「それと、カールスラントより1名出向してくるらしい」
この声はまさか、
「佐々木中尉!」
「芽依さん!」
「久し振りだな。ところで根岸、なにが「げっ!」なんだ?」
聞かれていたんだ。それにしても、カールスラントかろ出向なんて、何をやらかしたのかな?
「根岸少佐。いまよろしいですか?」
私に話しかけてきたのは颯だった。なにかと思えば、
「ミーナ中佐がお呼びです」
はぁ、私は貧乏くじを引きすぎてる気がするよ。
〜移動中〜
私はミーナ中佐が待つ部屋に着くとノックをして、確認を取ることにした。
「根岸です。入ってもよろしいですか?」
「どうぞ」
何を言われるのかはわからないけど、覚悟が必要なことは私でさえわかった。
「失礼します。ミーナ中佐。なんのようですか?」
ミーナ中佐の顔は柔らかだけど警戒を解くわけにはいかない。
「そんなに固くならないでいいわよ」
そんなこと言われてもね〜。
「それに、例の任務からも解放されたのでしょ」
解放されたって言
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