宮藤芳佳
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「宮藤さん。任せたよ!」
『はい!』
私たちが現区域を離れようとすると、何か速い物が私の前を横切った。
私と大崎はそれがなんなのかがすぐにわかった。
「お帰り、理恵!」
小型ネウロイは理恵のスピードについていけずに理恵の攻撃によって消滅した。
私の見た感じだと理恵は、減速せずにシールドを凝縮して強度のものにしてからそのまま突っ込んだように見えた。
「颯、なんか変」
「なにが?」
私はなんも感じなかったけど、大崎は何を感じたんだ!
「梨華があの頃みたいに1人で戦ってる」
「梨華が1人で?」
あの頃とはきっとあれのことだと思う。
「颯。今考えても仕方ないよ」
大崎の言う通りだけど、大崎の言った「1人で戦ってる」が気になって仕方がない。
「私たちは引き続き宮藤さんたちの援護をしないと」
「そうだね。私としたこと感情に左右されるなんて」
私たちは任されていたネウロイの撃墜に向かった。
〜他空域〜
「はぁ、はぁ、はぁ〜」
これでいい。私が1人でやればあの子達はなにも悲しむことはないはず。私1人の犠牲でみんなが笑っていられるなら安いし、私情に巻き込む必要はないしね。
「・・・・・・理恵」
「えっ?」
私の後には私がよく知るあの子がいた。
「知香」
そう。扶桑海軍一鋭い少女、片原知香少尉が私の前にいた。
「やっぱり帰ってこなかった」
「なんで、私はここにいるじゃない!」
「でも理恵はなにか抱えている!あのときのまま帰ってきてほしかった!!だから私も付いていきたかった!!!」
確かにあのときのままではないけど、私がみんなを思う気持ちはなにも変わっていない。それに知香の言ったことを忘れずに私は戻ってきた。
「なんで私を連れてってくれなかったの!ねぇ?私がいると邪魔なの?鬱陶しいの?ねぇ、どおして!」
知香。知香にも守るべき仲間が、部下ができたときにわかるよ。
「根岸理恵中佐!」
「んっ?」
私は知香から目を離し、私を呼んだと思われる方向を見た。
「坂本少佐」
「命令違反で拘束する!」
「えっ?」
「なんで!」
そんな、私は誰からも命令を受けたつもりはないし、違反行為をした覚えもない!
「待っ「理恵がそんなことするわけない!」・・・知香」
ヤバい。このままだと知香まで巻き込んじゃう。それだけは何とかしないと。
「大体、理恵はあなたたちを助けたではないですか!それなのにどうして?」
知香は私の前に立ち、坂本少佐に話し掛けていた。それは私を庇っているのだとすぐにわかった。
「片原少尉。そこをどけ!」
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