動物って大概、光り物や貴金属を集めたりするじゃん
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」
ソファに座りコーヒーをすすっている彼が私の問いに答える。
「あのまま放置ってわけにはいかないし、あなたにしては賢明な判断ね」
彼と同じく、私もコーヒーをすすりながら言う。
「優しいところあるじゃない」
「あ?」
普段の彼の行動から見るに、そのような善良的な行動が物珍しく思う。
「やめれや、気持ち悪りぃ」
「なに?その言い草。照れ隠しのつもり?」
ちげーよ、とコーヒーをすする彼。
思い返してみれば、彼の突拍子もない行動の影にはこのような小さな優しさが幾つもあることに気付く。まあ、それも本当に影の内なのだが。
「ふふっ」
思わず笑みがこぼれる。
「……なんだよ、急に笑い出しやがって。気でも狂ったか」
彼にしては珍しく冷めた表情。
「相変わらず失礼ね」
「それはどうも」
「褒めてない」
先ほど思ったことを否定したくなるような口ぶり。まあこんな彼にも、なにかを思い遣り、気遣う心がある。ということが再度認識できただけでも良しとしよう。
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