第二十六話 邂逅
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イリス」
アイリス「…………」
普段のぽややんとした雰囲気は無く、凛とした声と兄と同じように上に立つ者の威厳を持った親友に目を見開いた。
ルイン「…アイリス?」
硬直しているアイリスに疑問符を浮かべるルイン。
アイリス「あ、す、すみません。ルイン副隊長」
慌てて手を握り返すアイリスにディザイアが苦笑しながら歩み寄る。
ディザイア「緊張するのも仕方がありませんよ副隊長。彼女にとってここは初めて訪れる場所なんですから」
アイリス「あ、あの…あなたは……?」
ディザイア「これは失礼しました。私は第17番精鋭部隊に所属しているディザイアと申します。ハンターランクはA級。以後お見知りおきを、アイリスさん」
アイリス「ディザイア…“希望”ですか、素敵なお名前ですね」
ディザイアの紳士的な対応に安心したアイリスは彼の名前の意味に気づき、褒めた。
ディザイア「ふふふ…何だか照れますね…ありがとうございますアイリスさん。」
照れ隠しに微笑むディザイアにアイリスも微笑んだ。
他の隊員達もディザイアに続くようにアイリスの元へやって来て、次々と手が差し出された。
予想外の友好的な歓迎に、アイリスはすっかり面食らってしまった。
パンッ!!
強く手を叩く音が響いた。
振り返ると音の発生源はルインであった。
ルイン「あなた達、彼女への質問なら後にして、今から戦闘訓練をしますから戦闘員は今すぐトレーニングルームに向かうように」
【了解!!】
ルインが言うと戦闘員達は敬礼し、何事も無かったかのようにトレーニングルームに向かいだした。
アイリス「(す、凄い…)」
これにはアイリスも唖然とした。
時々レプリフォースでカーネルの訓練を見学していたことがあり、その時に見た兄の統率力にも驚かされたが、ルインの統率力にも凛とした力強さが感じられた。
アイリス「(ルインって凄いんだ…そうよね…あのエックス隊長やゼロさんと対等の人だし…)」
副隊長のルインがこれなら隊長のエックスは…。
アイリス「(あれ?)」
そういえばエックスの姿が影も形も見当たらない。
アイリスはディザイアに尋ねる。
アイリス「あの…エックス隊長はどちらに?」
ディザイア「隊長…ですか…?…………隊長なら医務室ですよ」
アイリスの質問に対するディザイアの返答は先程までと比べて若干歯切れが悪い。
アイリス「え!?怪我でもされたんですか!!?」
人々から英雄と謳われているエックスに傷を負わせるイレギュラーがいるというのか?
ディザイア「あ、いえ…傷自体は大したことはないのですが…」
アイリス「はあ?」
ディザイア「…アイリスさん、あなたはレプ
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